キーストン



キーストン(1962年3月15日生)
 [競走馬]


 25戦18勝2着2回の戦績を残した。 特に重、不良馬場では6戦5勝2着1回の戦績を残し、無類の強さを発揮した。ほとんどのレースで逃げており、日本ダービーも逃げ切っている。

 440kgそこそこの小柄な馬体で常にハナを切りひたむきに走る姿は快速馬でありながら華麗さよりも懸命さを感じさせるものであったという。

 6歳から種牡馬入りすることが決定していたキーストンは現役最後のレースとして大レースである有馬記念ではなく地元阪神競馬場で開かれる阪神大賞典に出走し、5頭立ての少頭数ではあったが、堂々の1番人気に支持されていた。

 キーストンはいつものようにスタートから快調に逃げ続けた。4コーナーを回った時点では、他馬に差を詰められたものの、まだ手応えには余裕があった。しかしながら、直線を向いて追い出しを図った一瞬、ゴール手前約300mの地点で突然キーストンは「左前第一指関節完全脱臼」を発症、前のめりにバランスを崩して、騎乗していた山本正司は落馬してその衝撃で脳震盪を起こして意識を失った。

 キーストンの左前足は、かろうじて皮一枚でつながっている状態で地面から離れ不自然に揺れていた。激痛に耐えかね、狂ったように暴れてもおかしくない状況だったが、キーストンは残った3本の脚を使い、コース上に横たわる山本の元へ一歩一歩近付いていく。山本の顔を覗き込んだキーストンは、その安否を気遣うように鼻先を山本の顔にすり寄せた。それによって意識が戻った山本は、両手でキーストンの首を撫でた。キーストンが激痛で暴れないようにと手綱を抑えて首を抱き、近づいてきた来た馬場係員に手綱を預けたのち、再び意識を失って倒れた。

 本命馬の競走中止という事態に、観客席は騒然となったが、この出来事を目にした観客達は、やがて息を呑み沈黙したという。そして、キーストンはその日のうちに、予後不良として安楽死の処置を施された。

 このエピソードは人と馬の絆の深さを象徴するものとして現在でも語り継がれている。

 1967年12月17日死去(享年5)


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