リレー小説

幻想ノ輪話「破」
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#111 [広川◆WitV85oINg]
霜が降りる朝、炊事場ではぱちぱちっと小気味良い音が響いている。
赤と白が映える服装の上にエプロンを纏いちゃくちゃくと朝食の準備を進めているようだ。


『昨晩はお世話になったな』

声のする方へ目をやる、倉庫から、いち早く目覚めていた城の姿があった。

「よく寝れた?」
「お陰で疲れも取れた、この恩はいずれ…」
「いつでもお賽銭入れて良いのよ」

城は苦笑しつつ、今後の方針について話し出す。

「さて、霊夢。俺たちは人数が多い、固まって動くより班に別れた方が調査しやすいと思うんだがどういう風に分けるか今の内に決めないか」
「…そうね、どうやって決める?」
「幻想郷に詳しい君がメンバーを決めてくれ、俺や由奈じゃ不備があるだろうしな」

ふっと真剣な表情を浮かべる霊夢。
(下手に班を決めたら大変よね、各グループにリーダーを作るとして…)

「わかった、朝食の時に皆に伝えるわ」
「よろしく頼む」

そう言い残し城は倉庫に戻っていった、他の二人を起こしに行ったのだろう。


「はぁ…どうするかな」

溜め息を吐きながら、朝食の準備を進めていく。まだしばらくかかりそうだ…


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