リレー小説

幻想ノ輪話「輪」
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#157 [広川◆WitV85oINg]




(何が起きたの…)

彼女は左肩を押さえながら、上体を起こした。

「痛ッ!?」

背中に鋭い痛みを感じ、首を捻り目をやった。どうやら羽根が一枚折れているらしい。

(思い出せ、何があったか)
(確か私は遊んでいて…)

左肩に違和感があり、手で触れると緑色のクナイが刺さっていた。
しかし彼女は躊躇せずに右手でクナイを引き抜く。
痛みこそあるがそれによりクリアになった頭で思案する。

(これは大妖精のクナイ)
(あの子と遊んでいたら不思議な霧が出て、それで)
(あぁ、そうだ、襲われたんだな…私は)

足に力を入れて立ち上がる。

(あの子はそんな事しない…なら多分、あの霧が原因ね)

(こういう時は博麗の巫女に相談がセオリー、でも、もしもあの子が退治されたらどうしよう)

(ならば)

「私がやるしかないわ」

(でも情報が無いと何もわからない、まずは話を誰かに聞こう)

誰に言うわけでも無く一人呟き人里へ向かう、冷気を撒き散らしながら…


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