1/2ページ目 ここはとある荒れ果てた街 暴力と金がすべてをいう街だ! 「こんな街、抜け出してやるよ!」 「まだそんな事言ってるのかよ、ディンゴ。」 「ここはもうイヤだよ。」ディンゴをなだめるやつ――――カムパネルラ。 ディンゴの友人。 「この街を抜け出すには……ナイトトレインに乗らないといけない。」 「わーってるよ。」 「ナイトトレインは存在自体が伝説的だ。」 「でも!今まで消えたやつらは…!絶対ナイトトレインに乗っていったんだ!」「…………………。」 ナイトトレイン。 この街に伝わる伝説。 狂った街にだけ現れる。 見かけはもうボロボロ。 乗れば、解放される。 「名前から…出現は夜中だ。」 「あぁ。今夜、行ってみよう。」 ************************ 夜 「……。」 「……。」 何時間待っても、ナイトトレインはあらわれなかった。 翌日 「ナイトトレイン…」「なぁー。」 「あぁ??」 「ナイトトレインってさ、1人じゃないと乗れねーんじゃないの??」 「なんでだ??」 「今まで消えたやつらを考えろ。確実に、1人ずつだ。」 「……試してみる価値はあるな。よし、お前、今日1人でいってこい。」 翌日も翌々日も帰って来なかった。 「消えたって事は……行ったんだよな??」 夜 「頼むぜぇ…??」 しばらくすると、遠くからなにか、大きな影が近づいてくる。 「まさか………!」 ガタンゴトン。 見かけはかなり古い。 伝説にはきいていたが。 ボロボロだ。 荷台に飛び乗った。 「遠くに連れてってくれよ…!」 トレインは鋭い警笛をならした。 ディンゴは闇の先を睨んだ。 ************************ しばらくすると、なにかみえてきた。 あれは…駅?? ただの駅じゃない。 朽ちた駅。 「んだこれ…!?」 その時、誰かが飛び乗ってきた。相手もこちらをみて驚いている。 「…!」 「お前は??」 「僕はササキ……。」 「そうか。俺はディンゴ。お前も狂った街からきたんだな。」 「このトレインに乗ってるからね。」 「このトレインの正体わかるか??」 「しらないよ。乗ったはがりだし。」 「だよな…」 ************************ しばらくすると、道がなくなった。 「え??」 トレインは川に入っていった。 「ありかよッ!」 森を川を越えて、進む。 「更に、朝こないよな??」「いわれてみれば。」 「なんなんだよ…たく…」 「あーあ、いつまでたっても同じ風景。」 「そうだね。」 「ねむい。寝る。」 「起こせって??」 「あぁ。新しい景色を見たらな。すぐ叩き起こしてくれよ。」 ************************ 「うぅん…」 目を覚ます。 「まだ同じ風景…。なんなんだよー。」 「いや…。そうでもないみたいだよ。」 ササキは言う。 「周りの景色が微妙に変わってる…。もしかしたら…ここは…。」 「なんなんだよ??」「パラレルってやつ…もしくは、時代が変化したのかも…。」 「??」 「とにかく、元いた世界じゃない。」 「…………。」 「朽ちた駅もそうだ。あれは、昔の駅、もしくは、僕たちが未来にきて、元現代の駅が風化しただけかも。」 「そんなこと…!」 「……このトレイン、やべぇぞ!」 トレインは、静かに止まった。 「降りろってことね。」 広場にトレインは止まった。 「どんな事が待ってっかわかんないぞ。」 2人は恐る恐るおりる。 「たく…不気味な雰囲気…。」 暗い森の中にある広場。 いったい…?? 「……………………。」 フッと、辺りを一瞬、光がおおった。 次の瞬間、ササキはいなくなった。 そのかわり、前にはカムパネルラがいた。 「カムパネルラ!」 「…ディンゴ。お前、来たのか。」 「カムパネルラ…!ここは…!?」 「この先に行け、すべてがわかる。」 「……………。」 先には、ぽっかりと穴が。この先へ行け、か…。 迷わず、先へ。 ************************ 暗い通路の先には、広間。 その真ん中に、なにか、ひとがいた。 「あんた誰……、って透けてね!?」 「あはは、まぁ、な。わし、霊みたいなもんだから。」 「霊ぃ??いったいなんなんだぁ!?」 「まぁまぁ、落ち着け。お前は、パラレルワールドに来ただけだ。」 「あいつの言った事はホントだったんだ…。」 「この世界へと誘う夜汽車、ナイトトレインによってな。」 「あぁ。確かに。」 「あの汽車は狂った街限定で行かせた。そんなタイプの人間を集めるためにな。」 「いったい何が目的だよ…!」「ははは。ただ、ゲームをしようと思ってね。」 「ゲーム??」 「そう。1stステージとかきめて、そのたびに内容はかえてね。」 「なんでそんなこと。」 「わしが楽しみたいだけじゃ。」 「………………。」 「今は誰もいないが、ゲームスタートと同時に大量の参加者が見えるから。優勝めざせ。」 「たく…」 広間に出た。 「ディンゴ。」 「…………。」 「とんでもない所だな。ここ。」 「だな…。これはお前の物語だ。お前が進めろ!」 「俺の物語…!」 「幸運を祈っている。…しぬなよ。」 「…死!?死ぬことあるのか!?」 「あるかもな。」 「………………!」 かくして始まろうとしている謎のゲーム。 果たして最後に待っているものとは一体―――――――――――?? 続 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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