ただの物語

艨ィSコース←
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「はぁっ…!はぁっ…!」紳平は汗だくになって走っていた。はやくしないとあいつらに負けちまう。「居んのかよ…!」紳平達は今、ゲームをしていた。メガネをかけていて、髪は長く、身長は170以下の男をいつもの溜り場のコンビニに連れてくるというゲームだ。負けたらもちろん罰ゲームだ。何にするかは決めてないが…………。「駄目だ!いねぇ!」紳平は約束の時間を5分すぎるまで探したが見つける事ができなかった。なのでもうコンビニに戻る事にした。―――――「遅せ〜よ、オギシン。」コンビニの前には3人がいた。「お前ら、収穫は?」「見てわかんだろーが。無しだよ。こんな暑いなかついてくるやつなんていねーっての。」なんだ、みんな無しか。頑張って損した。「にしてもやることないよな〜。」言ったのはタカヤ。「明日から夏休みかよ…。くそっ!」喜納は言う。「もちつけ…、あ、間違えた。落ち着け。」真慶のギャグが飛ぶ。確かに明日から夏休み。だが俺達にとってはただの暑い日が続くだけ。何のやることもない。「う〜ん…、暇つぶし暇つぶし…。」「そうだ!」タカヤが閃いたように人差し指をたてて言った。「あれだよ…。ほら、バーチャワールドだったか!?」…バーチャワールド。もちろん知っている。このあいだもTVのCMでやっていた気がする。なんでもゲームの世界に入り込めるとか…。いくら今の世の中が発達しているとはいえ、そんな事ができるのだろうか。「あ!でも…。」タカヤが急に言ったのでびっくりした。「確か…。1PLAY5000円だ…。」「まじかよ!」「高っ!」各々財布の中を確認しだした。「俺千円しかねーや…。」「俺もそんなもんだ…。」みんなガッカリしだした。「まぁ、ゲームセンターなんていまいましい思い出しかねぇし、あきらめるか?」「いや、そのてんは大丈夫。あの隣町のゲームセンターで、新しいアトラクションとして導入されたやつだから。」「あぁ、そう…。」「あ!そうや!」わいは思い出したように言った。「銭の事なら泉がおったで!」「泉?」全員が考える素振りをした。「あぁ!泉な!すっかり忘れてた!」……泉。わい達のクラスメート。見た目が真面目なので普段は遊ばないが、こういった金が必要な時に呼び出している。彼の家は父がなんかの社長、いわゆるボンボンなのだ。事実、彼も金をだす時、嫌そうな顔はしない。むしろ喜んでいる。
さらに言えば、彼は自分でかなりのゲーマーだと豪語していた事もある。ゲームの事で呼び出せば簡単にくるはず。…。気付いた時にはタカヤがもう電話していた。ピッ、「よし、くるってよ。」「いよぉし!金の心配はなくなった!」わい達は時間つぶしにコンビニに入った。――――――。「にしても遅せ〜なぁ。」本コーナーで横に並んで立ち読みしていたわい達もしびれをきらしていた。「30分だ。あと少しでくるだろ。」言った時、ちょうどよく泉がコンビニに入ってくるのが見えた。「おお!来たか泉!」「はは、バーチャだろ?僕も一度やってみたかったんだ。ま、ゲーマーの僕なら余裕でクリアしちゃうけど。」「はは!言うねぇ!」大声をだしてタカヤが言うので、店員が迷惑そうにこちらをみるが、お構いなしだった。―――――。見えてきた。ゲームセンター。「うぉっし!きたきた!」タカヤは興奮気味に言った。店内に入った瞬間、声はかきけされた。夕方らへんなので客はまばらだが、他のゲームセンターに比べれば入っている方だろう。「一階に用はねぇ。」二階にあがった。………そこは、二階が全て新アトラクションのために改装されていた。一階とはうってかわってかなり静かだ。白い研究着のような物をきた従業員がいる。それはまるで近未来を想像させた。…受付まで言った時、ようやく店員が挨拶してきた。「こんにちわ!」興味だけで二階に上がってくる客もいるからだろう。「どのコースにいたしますか?」店員の質問には泉が答える。「あの、僕達今日が初めてなんです。」「そうですか。では、コースの説明から始めさせていただきます。」タカヤ達は真剣にききだした。「バーチャワールドでは、実際にゲームの世界に入りこんでプレイしていただくゲームです。」「はぁ…。」「で、そのゲームのステージが、AからZまで、あるんだな、これが。」「ふぅん。」「んで、選べっちゅう話なんだ。」店員は紙を取り出した。「うっわ!どれも凄そう!」しばらく紙を眺めていたが、わいは一つのコースが目についた。「これなんてよさそうちゃう?」「どれだ?」「これや。」わいは指さした。「Sコース…か。」「うん。いいんじゃね?スリルもあって楽しそうだし。」そこで店員が言った。「Sコースですね?Sコースでは、とある病院に行っていただきます。そこから脱出すればゲームクリアです。ただし、病院は火事になってますから早く脱出しないと焼死しますよwww」「へぇっ!」「そうそう。ゲーム内でも、普通に痛みとか感じるから。傷もつく。ま、そこは現実に帰ってくれば、治ってるがな。」タカヤはもう我慢できない様子だ。「早くやらせろや!」「まぁ、まて。ゲーム内で、死ぬとゲームオーバー。んで、自分からリタイアする事も可能だから。」「リタイアなんかするかよ!」「はいはい。分かった分かった。後は難易度決めようか。」「うん。」「イージー、ノーマル、ハード、この中からきめようか。イージーは敵が出てこないんだ。ノーマルは普通な敵が出てくる。ハードは物凄く強い敵が出てくるから。」「ハードに決まってんだろ!」タカヤは叫んだ。「ほう。ちなみに、ノーマルかハードにしたら、みんなに銃が支給される。最初に装弾されているのは6発。なくなったら、適当な場所に弾は落ちてるから、ま、拾うこった。」「尚更ハードだ!俺が求めてるのはスリルだ!」泉が言った。「本当にいいのかい?ま、僕は構わないけど。」「でわ、座って。」わい達は言われるがままに座った。「うおー!なんか緊張してきたぁ!」そして、頭になにやらコードのついたヘルメットがかぶせられた。「なんやこれ!なにするきや!」その時、後頭部にちくっと痛みがあった。針でも出てきたのだろうか。「いってぇ!」タカヤがオーバーな声をだす。「それでわ、目を瞑って、リラックスして。」わいは目をとじた。だが、うっすらと目をあけた。「それでは、行ってらっしゃいませ。」店員がレバーを下げた瞬間、わいの意識はなくなった。




果たして、ゲームをクリアできるのか!?


続く
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