ただの物語

艨ィSコース←
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「うむぅっ…!」わいは気付いた。にしても驚いた。この感じ、感じる温度。現実とまったく変わらないではないか。さらに、服も動きやすいように迷彩服に変わっている。わいが手をバカみたいに開いたり閉じたりしていた時だ。「すげー!」またタカヤ。張り切りすぎだろ……。「現実世界とかわんないじゃん!ほんとにゲームか!?」うるせ〜な…。そこで泉が言った。「まぁまぁ、君たち。この世界では僕のいう事に従うんだ。そうすればクリアできる。」「うるへ。」わいは周りを見た。おそらく待合室だ。長椅子が置いてある。「多分産婦人科の病院だろうね。」泉が自信ありげに言った。「あ?なんでんな事わかんだ?」「向こう見て。」泉は指差した。そこには、『新生児室』とかかれてあった。「ほら、壁の色合いとかそれっぽいじゃん?」みんな納得せざるを得なかった。「あぁ!」タカヤが大声で言った。「どうした?」「これだよ!」タカヤは腰から銃を出した。「あった事忘れてた!撃つぞ!」それを泉は制した。「まて。弾は6発しかないんだ。大事に使いたまえ。」「まぁまぁ、固い事言うなって!一発!」「もう…。勝手にしたまえ。」タカヤは天井に向かって銃を放った。「うぉ!凄い威力!」
タカヤは衝撃で尻餅をついていた。「ははは。銃を撃つときは両手で持たなきゃ。」「ふぅ…。そのようだな。」「じゃ、脱出しますか。」「だな。探すか。」わい達は最初、せまいすり抜け道なんかがあり、そこから脱出するのかと思っていた。だが、ない。「ないじゃん。」「あの、わいが思うに…。」わいは考えを述べた。「普通に出入口から脱出するんちゃうん?」「は…?」とりあえず出入口に向かった。そして大きい扉にたどりついた。タカヤは取っ手をガチャガチャしたが、あかなかった。「何やってるんだ?タカヤくん。そんな簡単にあいたらゲームじゃないだろ?」「じゃ、どうすれば!」「ううむ。とにかく、腕についてる機械をみたまえ。」わいは今まで腕についてる機械に興味がなかった。今、まじまじと機械を見る。機械の液晶には、赤、青、緑、白、黄色の5色があった。そのしたには、いずれ光るのだろう、1から9までの数字がかいてあった。そして、その下にはリタイアボタン。「見たかい?この5色はそれぞれ僕たちの色だ。赤がタカヤくん、青が喜納くん、緑が紳平くん、黄色が真慶くん、そして僕が白だ。多分、リタイアやゲームオーバーしたら色が消えるしくみになってんじゃないかな。」「なるほどな…。」「でも、この扉と何の関係があんだ!?」タカヤは言った。「見てみ。扉の横に、この機械と同じように1から9までの数字がある。」見ると、確かに数字が並んでいる。その下には、取っ手もなにもない、蓋。「僕の長年のゲーム勘からすると、その蓋には鍵が入っていて、その鍵で扉をあけるんだ。」わいは分かった。「つまりこういうこっちゃな?どうにかして、その数字を光らせ、鍵をだし、扉を開けろ、と。」「うん。さすが紳平くんだね。物分かりがいい。」「うし。じゃあ光らせる方法探しにいくぞ。」…わい達はぞろぞろ歩いた。「とりあえずこの部屋入ろうや。」タカヤは近くにあった部屋を言った。「そうだな。」中には、ベッドが6つ、大部屋か。「にしてもほんとにリアルだよな。」改めて感心する。とにかく、探しだした。そこでタカヤが言った。「なぁー、この窓から外にでられんのかな?」そこには普通に窓がある。確かにそうだ。「あけてみるか。」わいは窓を開けようとしたが、鍵は外れない。「銃で撃つぞ!」タカヤは銃を構えた。ばきゅん!窓は傷がつくだけでビクともしない。「無理みてーだな。」その時。「おい!これ見ろよ!」喜納が見ている先はテレビの上。

何かスイッチが置いてある。「4!4ってかいてあるぞ!このスイッチ!」「そうか!数字を光らせる方法はスイッチを探すんだな!」「そうとわかりゃ余裕!俺に押させろ!」タカヤは勢いよくスイッチを押した、が。「あれ?なんもおこんないな。」「あの…。僕が思うに、スイッチは1から順に押さなきゃならないんじゃないかな?」泉は言う。「まじでか〜。」用はないと分かったら、部屋をでた。次は向かいの医師部屋的な所に入った。「よし!探そう。」わいはベッドの下とかパソコンの周りとか調べたがない。「あったあ!」真慶が言った。スイッチはなんのへんてつもない、壁掛け時計の下についていた。「しかも1じゃね〜か!」「わいに押させろや!」わいがかなりの勢いで言うもんやから、みんな黙ってしもうた。誰もわいが押す事に異議を唱えない。ぽちぃ!大きな擬音が響きわたった。すると、腕の機械の1が光った。「やったで!」「この調子で行けば余裕やぁ!」みんなが喜んでいるなか、泉は考えていた。「…………それにしても、」泉がそこまで言った時だった。どがああああああ!部屋の外から物凄い音がした。「な、なんだ!?」部屋の外にでたわいは声を失った。「なんや…あれぇ…!」
ゆっくりと近づいてくるそれ。なんとそれは、武者兜に武者鎧を身に纏った骸骨。手には太刀をてにしている。「うわああぁっ…。くるなぁ!こっち…くるなぁ!」わいと真慶は逃げ遅れたが、他のやつらは侍骸骨の背後にまわる事が出来た。わいは銃を撃つが、侍骸骨は少しひるむだけでまったくきいていない。その時だ。パンッパンッ!後ろから援護射撃があった。「2人とも!逃げろ!」わいは上手く侍骸骨の隙をつき、後ろにいく事ができた。だが真慶は、心の余裕がなかったのか、血迷ったのか、侍骸骨のすぐ横を通って逃げようとしたのだ。侍骸骨は真慶の肩を太刀できりつけた。「うがああああぁ!」真慶は必死に痛みをこらえながら、こっちに来た。その後、わいらは侍骸骨から逃げる事に集中して、別行動になった。






「ゼハー!っ…くそ!なんだあいつ!あんなバケモンが出るのかい!」とにかく何かの部屋に逃げ込んだわいは、侍骸骨が追ってこない事を確認すると、その場にへたりこんだ。だが、物凄い強い敵、それに応戦する自分。まさに求めていたスリル。わいは改めて部屋をみた。調理室だろう。そんな器具がたくさんある。かなりでかい。

何百人もの食事をつくるのだから、当然か…。わいはスイッチを探す事にした。鍋の中とか全部見たが、ない。壁にかかっていた調理着もおとしたが、見つける事はできなかった。「ないんかい。運悪いなぁ。」調理室をでようとした時だ。ふみつけた調理着に何か変な感触がする。「なんや?」わいはポケットをまさぐった。中には、箱に入った銃弾があった。「やりぃ!弾の補充や!」わいはそこで機械を確認。「変化なしやな。」そしてわいは部屋をでた。廊下はかなり静か。敵も何もいない。ほんとに火事?と疑うほどに。わいはとにかくそこの部屋に入った。大して先ほどの大部屋とかわらない、が。(なんや?この妙な感覚。敵が潜んどるんか!? )わいは静かに調べた。そこには、斬られた肩を押さえ必死に隠れている真慶がいた。「おい?真慶?」声をかけると真慶は目をあけた。「なんだ…。おぎしんかよ…。」「まぁな。てか肩大丈夫なん?」「は?いや、痛いよ?痛いに決まってる。」「痛いならリタイアすれば済むんちゃうん?」「ボケか。金がもったいないだろ。」金は泉がだしただろ、とは突っ込めなかった。「にしても、スイッチは?」「あらへんな。なかなか難しいなぁ。」「だろうな。」「とにかくたちや。探すで。」わいが真慶に肩をかして立たせた。そしてクローゼットをあけた。「あ。」「どうした?」「一発で見つけてもうた。」クローゼットの中にはぽつんと2のスイッチが置かれてあった。「押すで。」押すと、機械の2が点灯した。「よし。行くで、真慶。」わい達は部屋から出た。その時だった。「どけどけ!」タカヤが必死の形相でこちらにむかってくる。見ると、タカヤの後ろから侍骸骨が追いかけてきている。わい達も走りだした。そしてわいは一階へ、タカヤと真慶は三階に逃げたのだった。
三階から四階に上がろうとした2人は慌てて足を止めた。「ふん。最初から行けないのか。」四階は激しい炎に包まれていた。「一階から三階の間に1から9までのスイッチがあるんだね。」「あぁ。だから、三階から調べようか。」2人は部屋に入った。「ん?なんだ?」そこのTVがついている。『現在この病院燃えてっから。なんか、何人か取り残されてるらしいな。』適当なリポーターだ。「てかこの病院て俺達がいるこの病院じゃね〜か!」「おかしいね。ま、ゲーセン側の策だろ。」真慶は新聞をてにとった。「見てよ!この日付!」「なんだよ〜。新聞が何〜!」「これ、俺達の生まれた歳だよ〜!」「わけわかんないね。ま、いい。探そう。」タカヤは人事のように、新聞の事を言う。その時。ガラガラ!窓をあける音がした。「ちょ〜!」なんか女が飛び降りようとしている。意味不明だ。何故いきなり女が…。「落ち着けや。」女は口をパクパクさせるだけで何も言わない。そして飛び降りてしまった。「あぁ…。」窓の下を見たが、煙で見えない。「こっから落ちたら脱出かな?いや、ゲームオーバーだろうな。自殺だし。」タカヤはすんなり言う。「ま、行こうや。」真慶から返事はない。「どうした?」「いや…。もっと説得したら、助けられたんじゃないかなって…。」その言葉にタカヤは大笑いした。「ひゃっはっはっは!何言ってんの!これゲーム!割りきれ!…はらいて〜。」「そうかな…。」「そう!俺、3のスイッチ見つけたから。ほら、壁のとこ。」「うん。」「ほら、3を…おしましたぁ!」3が光る。「でよ!」真慶を無理矢理だしたが、またそこに2人を困らせる者が現れた。保育園くらいの子供。「どうしたの?お母さんは?」真慶は子供の目線になって話す。「この中。」子供は部屋を指差す。まさかさっきの女は……。「大丈夫。先に逃げたよ、君も逃げよう。」その言葉にタカヤは驚いた。「なっ…。おい!真慶!これゲーム!ゲームなの!なんで連れてくの!?」「ほっとけないだろ?」タカヤは心底腹がたった。普段、横断歩道を渡ろうとしているおばあちゃんを見かけたら手伝うし、電車では席を譲る。クラスで女子がコンタクトを落とした時など、気に入られたいためか必死に探していた。……偽善者野郎が。「付き合ってらんねー。こっからは別行動だ。」「好きにしろ。僕はこの子といく。」「くそが…。後悔しても知らねーからな…。」タカヤは階段まで歩いた。そして、振り返った。真慶は肩を落として子供と手をつないでいる。そして、歩く。煙に包まれて見えなくなった。「ふん………。脱出すればクリアだってのによ…。勝手にしやがれ。」



ここにきて仲間割れ!?
ゲームクリアは可能なのか…。



続く
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