2/2ページ目 「ん…んんん……」 目をさました。 「ここは…??」 ベッドの上に寝ているが。 誰かの家…?? 外は明るい。一晩眠っていたのか。 とにかく、動く。 隣の部屋から音がする。 そっと、中をのぞく。 そこには、かなりの大男が、バイオハザードをしていた。 自分より…2まわりも3まわりも大きい。 「あの〜…。」 声をかける。 すると、大男はビクッと反応し、こちらを向いた。 「お、お前か…。目をさましたか…」 ************************ 「あ、あなたが、3人の受刑者の内の1人…!?」 「うるせぇ!場所が感付かれちまうだろ!」 …こいつは、受刑の内の最年長。 3年の大熊重信。 あの時、俺を鬼かと思い、殴ったのだそうだ。 「後から見たら、受刑者仲間だもんなー。焦ったよ。」 「はぁ、で、ここはどこですか??」 「ここは、俺のアジト!隠れ家だ!」 「なるほど。」 「とにかく、ここに長居は出来ない。」 大熊は立ち上がった。 「大丈夫なんですか!?」「なにがだ??」 「俺は、走って逃げれますが…大熊さんの体格じゃキツクないですかね??」 言うと大熊は笑った。 「なにも逃げるだけが能じゃねぇ。逆に殺ればいいんだよ。」 「…え??」 大熊は様々な武器を取り出した。 「ほら、これ持ってろ。多少の威嚇にはなる。」 木刀を俺にくれた。 「俺はー、今日は…っと、これだな。」 金属バットと、拳にはめるギザギザしたやつを持つ。 「まじすかぁ??」 「当たり前だ。殺らなきゃ殺られるからな。」 「はぁ…あと2日、かぁ…。」 「まぁなんとかなるだろ。」「てか、あと1人の受刑者…女子でしたね。大丈夫なんでしょうか…。」 すると大熊はビックリしたようだ。 「お前…しらねぇの??あの、白神玲子を……!?」 白神玲子??それが名前か。聞いた事もない。 「やつは…絶対に捕まる事はねーんだ…!」 「え??なんで…」 いいかけた時、窓ガラスが割られた! 「いたぞ!受刑者2名が潜伏してた!こっち…!」 言い終わる前に、鬼の頭が吹き飛んだ。 「あぶねあぶね…。家の中で助かった…。」 大熊は、ロケットランチャーを担いでいる。 「すごせこい…」 バイオハザードをやっていたのも理解出来た。 「ちょっと、な。マシンガンとかは入手できなかった…。ロケットは、持ち運び大変だろ??連射出来ないしな。」 ロケットランチャーをしまった。 「よし、じゃあいくぞ!さっきの爆音につられて、鬼がよってくるはずだ。その間に逃げるぞ!」 大熊と哲也は逃げた… 「あぁ…だるいわぁ…」 気だるそうに歩く女が1人。 その名前は白神玲子。 受刑者の1人。 髪はロングで、肩より少し下まである。 さらにさらさらストレート。 んで、メガネをかけてる 、そんな風貌。 彼女には、とてつもない能力がある。 その能力により、今、自分の部屋でくつろいでる。 もちろん、家の周りは鬼で溢れている。 「あはは…滑稽ねぇ…。私はここにいるってのに…」 こうしてれば、絶対に見つかる事はない。 彼女には、ワープ能力があった。ある程度の距離ならば、ワープ出来るのだ。 それにより、自分の部屋に。この能力を知っているのは、ほんの一部の人間のみ。 まぁ…もし校長なんかに、能力がばれてたら、部屋にはこれなかったな。 ま、もし外にいても、鬼みつけた瞬間ワープですけど。 それにしても、あと2人の受刑者… 必死こいて逃げまわってんのかなぁー。大変そうだ。 そんなこと思いながらも、またじゃがりこをかじった―――――。 「鬼の数が多すぎでさぁ!」 「あぁ…!気ぃ抜くんじゃねーぞ!」 2人は今、鬼だらけロードを走っていた。 鬼も、研究に研究を重ね、ターゲットの動きを把握してきたのだ。 行く先々に鬼が。 ちょっと鬼を一掃し、公園に。 「たく…!白神がいればな…!」 「なんだって…そいつ…!?」 「やつの異名は、魔術師…!一瞬で姿を消すんだよ…!」 「そんな…!」 「やつはワープがつかえんだよ…。」 ワープ…か…。 さすがだな。 「ひゃは♪みっけぇ♪」 「!?」 油断していた。 周りを、大量の鬼に囲まれた。 2人とも、戦意喪失。 勝てる訳ねえぇ… 「捕まえろよ…!」 木刀を捨てた 死ぬ、のか… その時。 目の前にいきなり人が。 「白神!」 大熊が叫んだ。 「白神みいぃ??ひゃは♪自ら捕まりにきたのかあぁ??」 「はぁ…!?な訳ないでしょ…!」 すると、白神はこちらをキッとにらんだ。 「イヤな予感したらこれだもん…お話になんねーなぁ…。」 「く…!」 そこで、風景が変わった。鬼がいない。 「どうしたんだぁ!?」 「複数タイプのワープを使ったのよ…。無駄な労力使わせやがって…」 「す、すみません…」 俺は頭があがらなかった。 「まぁいい。人が死ぬのは見たくないからね。これからは私が、逃がしてあげましょう。」 「一緒に行動してくれんのか!?」 「えぇ。」 これはいい戦力だ…! 「ま、鬼の前でワープ使っちゃったからな。多少、使いづらくなったが、まぁ…関係ないわ。」 その時、サイレンがなり、放送が流れた。 『現在施行中の、オーラル睡眠法、予定を変更し、明日の朝9:00までとします。なお、ターゲットを捕まえた鬼には、莫大なる賞金をあげるので、がんばってね。更に、鬼、あと100名程、ふやします。』 なん…だと!? 「期日が短くなったわね…。校長のやつ、短期決戦で仕掛けてきたね。」 『地域一帯に、非能力電流をながしたよ。一切、能力つかえません。』 「そんな…!?」 しばらくして、白神は青い顔をした。 「ほんとに使えない…」 校長のやつ… ワープ対策をすでにやりやがった…! なんという反応速度だ…! 「もういいわ!こんなの死んだも同然よ…!自首する…。」 「待てよ!希望はまだあるだろ!?」 「苦労してまで、生きたくないよ…」 泣きだした。 「私は自首するけど…あなた達はがんばってね」 そういい、歩いていった。 「まじかょ…。」 「どうしよう…。」 俺は迷った。 「どうって…このままじゃ白神は殺されちまう!助けんだよ!」 「助ける…??」 「校長を、直接殺るぞ。」 なに…!? 「本気…!?失敗すれば、捕まるよ…??」 「校長が死ねば、すべてが終わるだろ??」 確かにそうだが… そんな事…できんのか…?? 「やつぁ、校長室にいるはずだ…。一般生徒のフリして、学校にしのびこむぞ。」 「そんな大胆な発想、気付かれないんすかね??」 「灯台元暗し」 大熊は呟いた。 なるほど…その精神、見習いたいね。 かくして、俺たちは学校に向かったのだ―――――。 「そうか…わかった…。では、あと少し、がんばってくれたまえ。」 校長は携帯を机においた。 「一番厄介だと思っていた白神が自首…か。こりゃ、面白くなってきたな。」 コーヒーを一口。 「ワープなんて使えるなんてな。ま、わしには敵わんかったか…ふぉひぉへゃ…。残るはザコ2人…。処刑の日が楽しみやな。」 「なんでお前らが…!」 案外、簡単に学校にしのびこめた。 そこで、哲也の担任にあった。 「実は…斯々しかじかで…。」 事情を説明。 「なるほどな…。確かに、校長が堕ちれば、無事だよな…。…仕方ない。協力してやる。ついてこい。」 「……??」 ついていく。先生は、職員室に入っていった。 「お前らは、ここで待ってろ。」 「なんだろな??」 「さぁ…。武器でも、貰えるんじゃない??」 ははは…軽い笑い。 しかし、一瞬で、笑いは止まる。 「待たせたな。ほらよ。」担任は、出てきた。 手に、ロケットランチャーを持って…! 「それは…!M-12型ランチャー…!それがまだこの世に存在してたんか…!」大熊はいう。 「お前、ロケットランチャーに詳しいようだな。まぁいい。これを、校長室にぶっぱなしてこい。」 「まじでか…。」 大熊はランチャーを持つ。 「行くぞ、哲也…!」 2人は、校長室前にいた。「いくからな。」 ドアをノック。 「オーラル睡眠法の事できました。」 「うむ、入れ。」 ドアを開けたー。 「なんだね……!?」 校長がこちらの顔をみて愕然とした。 「至急、校長室へ…!ターゲットが侵入…!」 放送を流している。 だが。 大熊はためらいなくランチャーをかまえた。 「バイバイ、校長。」 そして… 轟音が… 学校を支配した――――――――――――――――――――――――――――――。 その日、翌日と、メディアの話題は、この学校爆破事件で持ちきりだった。 結局、校長は死んだが、大熊と哲也は、殺人に問われる事はなかった。 生徒の命を救った行動として、表彰された。 何より、この法案に対する国民の反感が大きかったのだ。 法案発案者、川原は、無期懲役となった。 「2人とも…ありがと…」白神はお礼を言った。 「いいんだよ…。当たり前の事をしたまでだ。」 3人は談笑した。 永遠に…。 後に、校長の家族は語る。 『誰が晃(校長の名前)を殺した??――それは悪魔だ。巨大な弾…。晃を砕く…。私はロケットランチャーをニクム。私は生きている限り…ロケットランチャーをニクムつもりだ……。』 完 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |