ただの物語

艨ィ現実的鬼ごっこ2〜特別校則第一条『オーラル睡眠法』←
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「ん…んんん……」


目をさました。


「ここは…??」
ベッドの上に寝ているが。

誰かの家…??

外は明るい。一晩眠っていたのか。

とにかく、動く。

隣の部屋から音がする。

そっと、中をのぞく。


そこには、かなりの大男が、バイオハザードをしていた。
自分より…2まわりも3まわりも大きい。



「あの〜…。」
声をかける。

すると、大男はビクッと反応し、こちらを向いた。


「お、お前か…。目をさましたか…」













************************






「あ、あなたが、3人の受刑者の内の1人…!?」
「うるせぇ!場所が感付かれちまうだろ!」
…こいつは、受刑の内の最年長。
3年の大熊重信。
あの時、俺を鬼かと思い、殴ったのだそうだ。
「後から見たら、受刑者仲間だもんなー。焦ったよ。」
「はぁ、で、ここはどこですか??」
「ここは、俺のアジト!隠れ家だ!」
「なるほど。」
「とにかく、ここに長居は出来ない。」
大熊は立ち上がった。
「大丈夫なんですか!?」「なにがだ??」
「俺は、走って逃げれますが…大熊さんの体格じゃキツクないですかね??」
言うと大熊は笑った。

「なにも逃げるだけが能じゃねぇ。逆に殺ればいいんだよ。」
「…え??」
大熊は様々な武器を取り出した。
「ほら、これ持ってろ。多少の威嚇にはなる。」
木刀を俺にくれた。

「俺はー、今日は…っと、これだな。」
金属バットと、拳にはめるギザギザしたやつを持つ。
「まじすかぁ??」
「当たり前だ。殺らなきゃ殺られるからな。」

「はぁ…あと2日、かぁ…。」
「まぁなんとかなるだろ。」「てか、あと1人の受刑者…女子でしたね。大丈夫なんでしょうか…。」
すると大熊はビックリしたようだ。
「お前…しらねぇの??あの、白神玲子を……!?」
白神玲子??それが名前か。聞いた事もない。
「やつは…絶対に捕まる事はねーんだ…!」
「え??なんで…」
いいかけた時、窓ガラスが割られた!
「いたぞ!受刑者2名が潜伏してた!こっち…!」
言い終わる前に、鬼の頭が吹き飛んだ。
「あぶねあぶね…。家の中で助かった…。」
大熊は、ロケットランチャーを担いでいる。
「すごせこい…」
バイオハザードをやっていたのも理解出来た。
「ちょっと、な。マシンガンとかは入手できなかった…。ロケットは、持ち運び大変だろ??連射出来ないしな。」
ロケットランチャーをしまった。
「よし、じゃあいくぞ!さっきの爆音につられて、鬼がよってくるはずだ。その間に逃げるぞ!」

大熊と哲也は逃げた…















「あぁ…だるいわぁ…」
気だるそうに歩く女が1人。


その名前は白神玲子。

受刑者の1人。

髪はロングで、肩より少し下まである。
さらにさらさらストレート。
んで、メガネをかけてる
、そんな風貌。


彼女には、とてつもない能力がある。


その能力により、今、自分の部屋でくつろいでる。
もちろん、家の周りは鬼で溢れている。


「あはは…滑稽ねぇ…。私はここにいるってのに…」

こうしてれば、絶対に見つかる事はない。








彼女には、ワープ能力があった。ある程度の距離ならば、ワープ出来るのだ。

それにより、自分の部屋に。この能力を知っているのは、ほんの一部の人間のみ。

まぁ…もし校長なんかに、能力がばれてたら、部屋にはこれなかったな。


ま、もし外にいても、鬼みつけた瞬間ワープですけど。




それにしても、あと2人の受刑者…
必死こいて逃げまわってんのかなぁー。大変そうだ。

そんなこと思いながらも、またじゃがりこをかじった―――――。













「鬼の数が多すぎでさぁ!」
「あぁ…!気ぃ抜くんじゃねーぞ!」


2人は今、鬼だらけロードを走っていた。



鬼も、研究に研究を重ね、ターゲットの動きを把握してきたのだ。



行く先々に鬼が。





ちょっと鬼を一掃し、公園に。



「たく…!白神がいればな…!」
「なんだって…そいつ…!?」
「やつの異名は、魔術師…!一瞬で姿を消すんだよ…!」



「そんな…!」
「やつはワープがつかえんだよ…。」

ワープ…か…。


さすがだな。


「ひゃは♪みっけぇ♪」
「!?」
油断していた。


周りを、大量の鬼に囲まれた。

2人とも、戦意喪失。
勝てる訳ねえぇ…



「捕まえろよ…!」
木刀を捨てた


死ぬ、のか…



その時。



目の前にいきなり人が。


「白神!」
大熊が叫んだ。

「白神みいぃ??ひゃは♪自ら捕まりにきたのかあぁ??」


「はぁ…!?な訳ないでしょ…!」
すると、白神はこちらをキッとにらんだ。


「イヤな予感したらこれだもん…お話になんねーなぁ…。」



「く…!」







そこで、風景が変わった。鬼がいない。


「どうしたんだぁ!?」

「複数タイプのワープを使ったのよ…。無駄な労力使わせやがって…」


「す、すみません…」

俺は頭があがらなかった。

「まぁいい。人が死ぬのは見たくないからね。これからは私が、逃がしてあげましょう。」


「一緒に行動してくれんのか!?」
「えぇ。」


これはいい戦力だ…!


「ま、鬼の前でワープ使っちゃったからな。多少、使いづらくなったが、まぁ…関係ないわ。」


その時、サイレンがなり、放送が流れた。


『現在施行中の、オーラル睡眠法、予定を変更し、明日の朝9:00までとします。なお、ターゲットを捕まえた鬼には、莫大なる賞金をあげるので、がんばってね。更に、鬼、あと100名程、ふやします。』



なん…だと!?


「期日が短くなったわね…。校長のやつ、短期決戦で仕掛けてきたね。」



『地域一帯に、非能力電流をながしたよ。一切、能力つかえません。』


「そんな…!?」


しばらくして、白神は青い顔をした。

「ほんとに使えない…」



校長のやつ…
ワープ対策をすでにやりやがった…!

なんという反応速度だ…!


「もういいわ!こんなの死んだも同然よ…!自首する…。」



「待てよ!希望はまだあるだろ!?」

「苦労してまで、生きたくないよ…」



泣きだした。


「私は自首するけど…あなた達はがんばってね」


そういい、歩いていった。


「まじかょ…。」





「どうしよう…。」
俺は迷った。

「どうって…このままじゃ白神は殺されちまう!助けんだよ!」


「助ける…??」



「校長を、直接殺るぞ。」

なに…!?


「本気…!?失敗すれば、捕まるよ…??」
「校長が死ねば、すべてが終わるだろ??」

確かにそうだが…

そんな事…できんのか…??

「やつぁ、校長室にいるはずだ…。一般生徒のフリして、学校にしのびこむぞ。」

「そんな大胆な発想、気付かれないんすかね??」

「灯台元暗し」

大熊は呟いた。



なるほど…その精神、見習いたいね。




かくして、俺たちは学校に向かったのだ―――――。














「そうか…わかった…。では、あと少し、がんばってくれたまえ。」



校長は携帯を机においた。

「一番厄介だと思っていた白神が自首…か。こりゃ、面白くなってきたな。」


コーヒーを一口。

「ワープなんて使えるなんてな。ま、わしには敵わんかったか…ふぉひぉへゃ…。残るはザコ2人…。処刑の日が楽しみやな。」


















「なんでお前らが…!」



案外、簡単に学校にしのびこめた。
そこで、哲也の担任にあった。
「実は…斯々しかじかで…。」
事情を説明。


「なるほどな…。確かに、校長が堕ちれば、無事だよな…。…仕方ない。協力してやる。ついてこい。」

「……??」
ついていく。先生は、職員室に入っていった。

「お前らは、ここで待ってろ。」





「なんだろな??」
「さぁ…。武器でも、貰えるんじゃない??」
ははは…軽い笑い。
しかし、一瞬で、笑いは止まる。

「待たせたな。ほらよ。」担任は、出てきた。
手に、ロケットランチャーを持って…!

「それは…!M-12型ランチャー…!それがまだこの世に存在してたんか…!」大熊はいう。
「お前、ロケットランチャーに詳しいようだな。まぁいい。これを、校長室にぶっぱなしてこい。」

「まじでか…。」


大熊はランチャーを持つ。

「行くぞ、哲也…!」













2人は、校長室前にいた。「いくからな。」






ドアをノック。


「オーラル睡眠法の事できました。」

「うむ、入れ。」



ドアを開けたー。
「なんだね……!?」
校長がこちらの顔をみて愕然とした。
「至急、校長室へ…!ターゲットが侵入…!」
放送を流している。
だが。
大熊はためらいなくランチャーをかまえた。

「バイバイ、校長。」


そして…

轟音が…
学校を支配した――――――――――――――――――――――――――――――。












その日、翌日と、メディアの話題は、この学校爆破事件で持ちきりだった。
結局、校長は死んだが、大熊と哲也は、殺人に問われる事はなかった。
生徒の命を救った行動として、表彰された。
何より、この法案に対する国民の反感が大きかったのだ。
法案発案者、川原は、無期懲役となった。














「2人とも…ありがと…」白神はお礼を言った。
「いいんだよ…。当たり前の事をしたまでだ。」
3人は談笑した。
永遠に…。







後に、校長の家族は語る。
『誰が晃(校長の名前)を殺した??――それは悪魔だ。巨大な弾…。晃を砕く…。私はロケットランチャーをニクム。私は生きている限り…ロケットランチャーをニクムつもりだ……。』

















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