ただの物語

艨ィお笑い禁止令←
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首相、村田はテレビを睨んでいた。

テレビでは、いま流行りのお笑い芸人がネタを披露している。


「ざけやがって…!」

村田は芸人が嫌い。

あんなふざけた事やって金稼いでる…



「ぶっつぶしてやるよ…!」

村田の口元が歪んだ…。
















俺は今、巷で話題沸騰中の
お笑いコンビ、
[ポッシボー]
の1人、牧田だ!相方は清水。





昔から苦労してコツコツやってきたが…
売れればもうこっちのもんだ。
好き勝手暴れてやるよ…。


つい先日も、イロモネアで金をガッポリもらった所だぜ…。


このままお笑い界の頂点に登りつめてやるよ…!






「なぁ??清水…。」
「なんだよ…。いきなり…。」
「いや…。この界を支配するのも近いかもな…」
「なぁに言ってんの…。まだまだ先の話だよ…。ま…確実に支配はするだろうけどね…。」

清水の口元が歪んだ…。















しかし…
この2人…
いや…お笑い界を揺るがす大事件が起きた…。







「清水…!大変だあぁ!」

牧田は急いで、清水の部屋に…。

「あぁ……!聞いたさ…!今TVでも全Ch.その話題で持ちきりだ…!」







TVには、こう出ていた。

[お笑い禁止令発動!]












かくして、この世からお笑いが消えた…。












数日、清水達、いや、お笑い界全員は路頭をさまよう。



「なんとか貯金があって助かったな…。」

「あぁ…。まさか…、お笑いが禁止されるなんてな…。」
「このままじゃ…!全員が死ぬぞ…!」

その時、部屋のドアが開かれた。


「す…救ってくれ…!」
その主は同期の佐藤…。
「どうした??」
「俺たちは…もう…金がない。生きれない…働けない…。」
佐藤は売れてないコンビだったな…。
「でも、救うって!?」
「俺らにはやる金はないぞ!」

「わかってる…!だから…お前らには…村田を潰してほしい…!」
「村田…!?あの首相か…??何故だ…??」



佐藤は悔しそうに言った。
「村田が……この…お笑い禁止令を考案したんだ…!」

「なんだと…!?」
「なんで村田が…!?」


「村田…あいつは…父親をお笑い芸人に殺されてんだ…!」
衝撃がはしる。
「村田の父親は芸人だった…。ボケだった…。ある時…ツッコミの威力が強すぎて…!」

そこで清水が思い出す。
「そういえば昔勉強した…!ツッコミが強すぎて…心臓が止まってたって!」


……………………。
「佐藤…。村田を敵にまわすのは国を敵にすんのと同じだ…。厳しいぜ??」
「わかってる…。だからこそ、今、最も勢いあるお前らに頼んでんだ。」
「なるほどな…。」
「もちろん、芸人一同、お前たちをサポートさせてもらう。」












「わかった。やろうか。」「さすがだ。じゃぁ俺は、本部に旨を伝えてくる。準備できしだい、本部に来い。本部の場所は…お笑いホールだ――――――!」

その後、牧田達はナイフやらランプやらをかばんに詰めこんだ。









ここは、お笑いホール。
日本最大級。

お笑い禁止令が出されてからというもの、廃れてしまった。






ポッシボーは足を踏みいれた。






中はざわついていた。



「あ!わいらの救世主がきたで!」
その一言で、みんなが注目する。

舞台上には1人の男が。

「よく来たな…。とりあえず、こっちこい。」


あいつ…今、お笑い界を支配している者。
佐久田 智章…!


「はい…。」
舞台上に。観客席には、びっしりと芸人が。
自分の命がかかっているしな…。


「えー…でわ…今、私たちを救うかもしれないコンビ、ポッシボーだ。」
拍手が巻きおこる。

そこで牧田は言った。
「ちょっといいすか??」
「なんだ??」
「なんで俺らが行くんです??今、お笑い界を支配してんのはアンタだ…。アンタが行くべきじゃねーか…??」

牧田の言葉に会場がざわつく。
あの佐久田にもの申したから当然か…。

「………。私はもう歳でね…。激しい動きは出来ない…。何より、今キミ達が人気爆発中らしいじゃないか。」「えぇ…。まぁ…。」

シン…と静まりかえる。


この佐久田とかいうやつ…さすが今、支配しているだけはある…。
先ほどの言葉の中に…おぞましいオーラ、気、を感じた。
相当な手練だ…。

「でわ…作戦を伝える。」

佐久田は作戦を言う。



どうやら、村田は今、芸人の反乱をおそれ、国会議事堂の最も奥……[首相の間]にいるようだ。



さらに、数えきれない護衛が守ってるらしい。

「こいつらポッシボーには、後ろからやや前らへんに…。芸人行列をつくるんだ。奇襲をかける。」

またまたざわつく。

「しかし全員ではない…。国会議事堂の周りにも、護衛ははりめぐされてる。こいつらもやらないと…。」
佐久田…さすがだ。

「事前に渡しておいた資料を見るがいい。」

その言葉を聞き、紙をさわる音が響く。


「その資料の最終ページを見てほしい…。」
スクリーンには、国会議事堂周辺の地図が映し出される。
「キミらの資料には…。これと同じ地図、それと、番号がしるされているはずだ。」清水は、手前の芸人の資料をのぞく。
そこには、大きく1つの番号と、議事堂周辺に小さく番号がたくさん書かれていた。

「でかい番号が自分の番号…。議事堂周辺の番号とリンクしてるから…その番号、場所が配置だ。」

ざわざわ…まただ。


「あ!俺行列の先頭じゃあん!」

そいつは、肉体系ピン芸人マッチョ澤井。

「あぁ。キミになら先頭をまかせられる。先陣をきれ。」
「うっす!」

その時、誰かが手を上げた。
「なんで俺が澤井より下なんだ??」
あいつは…澤井のライバル的存在…。
[カルマルカ]の、武田だ。

「ふむ…。お前も…確かに強いようだな。だからこその真ん中らへんだ。真ん中が手薄じゃ意味ないだろ??」
「く…。」
佐久田はまたもや言い返す。



「みな、自分の場所は確認したな!作戦決行は来週の日曜日!各自準備な!」

「おぉー!」
会場が盛り上がった。

「それじゃそろそろ…。俺らの役を説明してもらおうかな…。」

牧田が言った。
「あぁ…。ポッシボーのお前ら…実際、お前達は、今ここにいるやつらの力、すべてをしのぐ。だから…。敵軍最強最凶指令官、村田を倒す役だ…。」やはり…か。

「首相の間までは、ここにいる芸人がお前らを守ってくれる。村田を…潰してくれ…!」

「あぁ…!
やってやんよ…!」














そして、その日はやってきた。
議事堂前、そして周りに芸人がはびこる。

各々、トランシーバーで連絡をとる。

佐久田は本部で指令係。


「まずは…。周りの守護兵を一掃だな。周り芸人…頼むぜ…!」

3………
2……
1…
0。


周り芸人達が、一斉に議事堂周り兵に襲いかかった!

「キャー!」
一般市民が叫ぶ。

「時間はもうない!突撃や!」
澤井率いる行列が議事堂に流れ込む。



「き…きさまらなにやつ!」

入口兵が言うが、この人数には勝てない。

「力、人数で押し切るんや!」



その戦法で最初はいけた。徐々に敵の数が増えてくる。


「戦いが…厳しくなってきたな。」

戦力が分散してきた。牧田と清水はなるべく守られて進んできた。

その時。

「死ねやああぁ!」
突然の後ろからの強襲。
後ろの守りをおこったっていた。

「畜生…!」
目をとじた時、体と敵の間に誰かが入り、身代わりになった。

「さ…佐藤ー!」
犠牲は佐藤だった。
胸を深く刺されている。

「うるせ…はやく、いけやあぁ…!」
「で、でも…!」
「お前らしか…お笑いを救えるやつはいねぇ…。俺に構わず先にいけ!」

「わかった……!」
「守護芸人はすべてここで敵を止める…。お前らは、首相部屋まで突っ切るんだ!」
「わかった…。」



牧田&清水は部屋まで走り、ついに、開いた。

そこには、村田が、待っていましたといわんばかりに装備を整えていた。


「待っていたよ…。キミたちならくると思ってた…」
「うるせ。殺らせてもらう。」
牧田が突っ込んでいった。「威勢だけはいいようだな。」
村田は片手一本で、牧田をとめた。
「嘘だろ…!?牧田の突進は、闘牛ほどの威力があるんだぞ…!?」
清水は、この国の首相にたてついた事を今更になって後悔した。
自分たちの実力なら、いけると思っていた。
だが…こいつ…強すぎる…
「さぁて。ころしちゃっていいのかな??」

絶望…感。


その時。


「まぁまぁ。そうあせんなよ。」


窓ガラスから、誰かが割って入ってきた。

「佐久田…さん!?」
なんとそこには佐久田が。「すみません…俺らじゃ無理だったみたいです。」
言うと佐久田はこちらを見た。
「わかってたよ。お前らじゃ無理なことなんてな。経験をつませようと思うてな。…こいつは俺が殺ろう。」
佐久田は村田と対峙した。「お前は誰だあぁ??お笑い界のボスか??…なら手っ取り早い。こいつを殺れば、根から根絶できるってわけか。」
「…俺がそんな簡単に負けると思ってんのか??」

佐久田は一瞬で村田との距離をつめ、殴打した。


「は…はえぇ…!」
牧田と清水は、もはや腰抜けていた。
トップにたつには、こんな実力が必要なのか…!?

「へぇ…パワーもなかなかじゃん♪」
次は、村田の連続拳が炸裂。佐久田はそのひとつひとつを、確実に防御していく。



そこで、清水と牧田は、意識がなくなった。
戦っている2人の『気』に、精神が耐えられなかったのだ。

















「うぅ〜ん…。」
ここは…??
病院…??
周りには、ともに戦った仲間たちがいた。



「起きたか…牧田…。」
「あぁ…。なにが、どうなったんだ??」「終わらせたよ…。佐久田さんが…すべてをな。」
聞くと、あの戦いは、佐久田が辛勝したらしい。
しかし、佐久田もかなりのダメージを受けたそうだ。「じゃあ…お笑いは復活すんのか!?」
「あぁ…!今はまだだが…多分…な!村田は、死んだらしいしな…。」
「そっか…!なら安心だ。」




こうして、お笑い界には光が戻った。
テレビではまた、芸人が生き生きと活躍している。












「待ってろよ、佐久田さん…!もっと強くなって…必ずトップにたってやるからな…!」




牧田と清水は…
誓った。













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