ただの物語

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「ッつ………………」


最初に目をさましたのは、ゲンキだった。


「んだあぁ…??ここ…」


自分は今、荒れはてて荒廃した土地で起きた。
なんでだぁ…??



辺りを見回すと、なにか建物があるのが確認出来た。「あそこ行ってみっか…」

そういうと、ゲンキは重い足取りで歩きだした……













「ここは一体…??」
建物を見つけ、歩きだしたが、理解に苦しんでいた。ダイチは、とにかく、建物を目指した…












「やっと着いた着いた…っと。」
アリサは建物の扉を開けた。ボロい家だこと…。




中を見た。固まった。
そこには、2人の男子と1人の女子、そして50後半くらいのおじさんが1人いた。
子供たちは、自分と同じくらいの年齢。16か…??

「な、なによこれ…!?」
わからなかった。
当然の結果だが。


「…よし、全員揃ったな…。」
おじさんが言った。
「なんだよここ!なんか知ってんのかよ!」
ある男子がいう。
「まぁまぁ落ち着け…。まず、自己紹介からしようじゃないか。これから一緒に生活する仲間だからね…!」

生活………!?

「冗談じゃねえぇ!こんなとこで生活出来る訳ねーだろが!」
また先ほどの男子。


「たく…ぐだぐだうるせーガキだな。寝てろ。」

おじさんは男の子に打撃を与えると、気絶させた。


「さて、と…。キミたちに集まってもらったのは…生活してもらうからでな…」おじさんが説明を始めた。男の子の事もあり、誰も口を挟まなかった。

「とりあえず、名を名乗れ。私はセイ。じゃ、次。そこの男子。」

言われた男子は答えた。

「僕は…ダイチ…。」
その後も続いた。
「私はヒカル…。」
「アリサです。」


全員が名前を言った所で、セイは話した。
「よし…。すんだな。さっき気絶させたやつは、ゲンキっていうぜ。」

ゲンキ…元気な野郎だ…。

「質問いいですか??」
ダイチが手をあげた。
「なんだ??」
「僕たちがここで生活しなければならないのはわかりました…。しかし、何故??そしてここは何処??どうやって此処まで??」

「…ここは…日本じゃない、とだけ言っておこう。それ以外は答えられん。」
「そう…ですか…。」
ダイチはうなだれた。


「だが大丈夫さ。食料も衣服も、満足なくらいあるからさ。」
「……………………。」
「あ、大事なことを教える。ついてこい。」
外に出た。


…やはり…暑い。
日本とはおお違いだ。
赤道の近くだろうか。



セイはしばらく歩いた。
何があるというのだ??








「ほら、見えてきた。」
何が見えてきたのか。
広がるのはサバンナのみ。ちょっと歩く












「ほら、そこに看板あるだろ??」
「看板??」
確かにある。
看板の下には、まるで境界線のように線が引かれている。



看板には、ドクロのマークと、DANGERの文字。


「なんですか…これ??」
「まぁ見てろ。」
セイは、近くの石を拾うと、線の向こう側へ、投げた。
その石が、地面についた瞬間、ものすごい音と爆発がした。


アリサは思わず転んでしまった。

「いま…いまのなに…!?」

問いに、セイは答える。


「地雷。」

地雷―――――――――??
「なんで…!?」
「あぁ??この地域から逃げだせねーよーにだ。線からあっち行くとボカンだぜ。」


なるほど…みせしめ…か



「帰ったら、ゲンキにも地雷の恐ろしさを教えておけ。」



そういうと、戻りだした。


















家に帰った。
3人は部屋で虚ろな表情で居る。
ゲンキはまだ寝ている。



「なんで…こんな事になっちゃったんだ…。」
誰も答えない。
「携帯もなにもない…。テレビも、なにもかも…。こんなとこじゃ生活できないよお…。」





そこで、ゲンキが起きた。「いちち…。あいつ…!殴りやがって…!」

「ゲンキ…。」
地雷の事を教えてやった。「まじか…。くそ…!」



それから、会話はなくなった。


「おーい、外にこい。」
セイの声。
4人は、とりあえず外へ向かった。



「夕食だ。たんと食え。今日は生活スタート記念日だ。」

テーブルが用意してあり、そのうえには、大量のご馳走が用意されていた。

「これ全部…アンタが用意したのか??」「あぁ。だが基本、お前らが自分で作ってもらうからな。今日だけだ。」


「…………。」
衣食には不憫な思いさせない、と言っていたが、ホントだった。


「さぁ!食わないとしんじまうぞ!」


5人は、食べだした。

「うめぇ…!」
絶品だった。
「だろ??」
セイは笑う。
その後も、黙々と食べた。











食後はくつろいでいた。
電気は、通っていない。
電化製品などもちろん無い。
先ほどの料理は熱で作ったらしい。



「こいや。」
またセイの集合命令。




いくと、風呂場だった。
「水でるんだ!お風呂入れるんだね!」
女子にとっては特に嬉しい事だった。

「まぁ…。蛇口をひねれば、水が出る。沸かすのは自分の力でな。外に、沸かすとこあるから。」



セイは出ていった。


「どうやらホントに生活するみてーだな。」
ゲンキが呟いた。


「覚悟を決めるしかねーみてぇだな。」

それはみんなわかっていた。明日から…新天地での生活…。耐えれるのか…。
















一ヶ月後。



「も〜ぅ!ゲンキ!料理手伝って!」
「はいはーい。」



…ここでの暮らしが始まり一ヶ月。
だいぶ慣れてきた。
セイも、意外と良い奴と分かり、コミュニケーションもとるようになった。


疑問が少しは解決した。

食料と水は、定期的にヘリなどが来て、補給してくれる。
これを見て、4人は、国が絡んでると予測した。
一体どんなんかは見当もつかないが…。


その他、トランプなどの娯楽用品も支給してくれた。現代の子供にはつまらないが、こんなんしかくれないのだ。





くらしてる内、当然の疑問が湧いた。
(いつまでここで生活するんだ??)
まさか一生??
んな訳ないよなぁ??


しりたかったが、今更、セイには聞けない空気になっていた。





とにかく…今を生きよう、と。


















1年後

もう、当たり前になったここでの生活。
みんなの事もよくわかった。
ゲンキは、乱暴なやつだが、一番力もあり、頼りがいがある。


ダイチは、冷静沈着、常にみんなをまとめるリーダー格だ。


アリサは思いやりのある優しい子。活発な性格である。


ヒカルは、とてもおとなしい。静かに居るだけで、自分からははなさない。






こんなもんだ。




全く性格の違う4人であるが、なんとかやっていけた。
それもこれも、セイのおかげである。
セイが上手くまとめ、円滑に生活を進めてきたのだ。一体、どんな人物なんだ…







ある日、運命が変わる。
いつものように集合させられた。
が、セイの様子がいつもと違う。



「お前たち…元の生活に戻りたいか…??」

元の……生活…。
ここでの生活、最初は苦だったが、今となってはこれが普通。
しかし…やはり、ゲームセンターやファーストフード店のある世界に戻りたいとも思う。


「…戻りたいか??」
「…戻りてぇよ…!」
ゲンキが言った。
「俺は…こんな訳わかんねーとこで一生を終えるのなんてゴメンだからな…!」ダイチは言う。
「しかし…ここから…どうやって…。もちろん、定期的に来ているヘリには乗せてもらえないんでしょ??」「あぁ…。それでは意味がないからな…」
「意味??」
「あ!まぁ、気にするな。それで、帰りたいか??」
「…あぁ!」
力強く返事した。
「わかった…。待ってな。」セイは、家に戻っていく。しばらくすると、何かを持ち、帰ってきた。
「それは??」
「地雷探知機だ。」
―――――――――!
みんなの間に閃光がはしった。
「探知機ッて…まさか…」「そう。地雷を駆除していったら、街に着く。そこに、案内人がいるから、そいつに従って行動しろ。」
「ま、待て待て!あんな危険な地帯を歩いていくっていうのかよ!」
ゲンキは言う。
「当たり前だ。それ以外に何がある??」
「セイが…!地雷の恐ろしさを教えてくれたんだろ!?」
「知るか。怖じけづいたならやめてもいいんだぜ??」「くうぅ…!」
ダイチは悩んでいる。みんなに意見を求めた。
「みんな、いいか??やるか??死ぬかもしれないぞ??」「俺はやるぜ!もちろんな!」ゲンキ。
「私も!」アリサ。
しかし、ヒカルは悩んでいるようだった。
「どうするヒカル??やめてもいいぞ??」
「…………みんなが…やるなら…私も…。」
ヒカルの同意を得た。
「いょうし!決定だぁ!」セイはニヤリッとした。
「決まりだ…。駆除の仕方を教える!」












いろいろ教えてもらった。模擬の地雷を使い、やった。最初はいくらニセ地雷といえど、びびったが、慣れていった。


「なかなか飲み込みがはやいな。」
「まぁね。」
「地雷探知機が、一番強く反応した下に埋まっているからな。気をつけろよ。後は自主練!出発は明日の朝だ!」
「はい!」
この日は解散した。












翌日。
4人は、早朝から起きていた。てか、寝れなかったのだ。
セイもそれをわかっており、起きていた。



「じゃあな…頑張れよ…」セイは行かない。
そんな事は全員わかっていた。同行するならば、わざわざ地雷処理の仕方を教えなくてもいいはずだからだ。
どうせ見送った後、ヘリかなんかで帰るのだろう。

全員、用意していたリュックを背負う。食料などが入っている。


「ここから北に5日間…、だな。歩けば、街につく。」「5日間…。」
こんな熱帯サバンナを5日。地獄だろう。
しかし、帰るにはそれしかない。
「ほら。方位磁石だ。」
ゲンキは磁石を受けとった。
「なら…いくぜ。」
4人は、あの境界線に向けて歩きだした。


「気をつけてな…。」


セイは、いつまでも手を振り続けていた。




4人はたまに振り返りながらも、歩いた。




この時、みなには希望しか胸になかった。





この先、ホントに地獄が待っているとも知らずに―――――――――――。

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