ただの物語

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「…ついたぞ。」
境界線についた。
「ここに…入るんだね…。」
「あぁ…。さっさと行くからな…。」
ゲンキは探知機を境界線より向こうに入れる。
反応はなかった。

「…よし、ここからは一列になっていくぞ。」
先頭がゲンキ、そしてヒカル、ダイチ、アリサと続いた。
ゲンキが一番、処理もうまかったのだ。







数歩歩いたら、ついに反応した。
「ひいぃ!」
みんなが過敏にリアクションする。
「お、落ち着け。習った通りやれば簡単だ。」
ゲンキは反応の強い部分を見つけると、棒で掘りだす。
「みえたぞ…」
地雷が顔をのぞかせた。
後は手で優しく取り出すだけだ。


数分かけ、地雷を取り除く事に成功。

「やったあああぁい!」
みな歓喜の声をあげる。

「落ち着けやい。まだ1コしたばかりだぜッ」
そういうゲンキもまんざらでもなさそう。


「この調子でいこうぜ!」ダイチがまとめる




こうして、また歩きだした。




が、すぐに探知機が知らせる。



「またかよ…。」
「仕方ないよ。確実に1つずつやっていこう。」
「あぁ…。」
また駆除を開始。





その後も、駆除してはまたすぐに…

というのを繰り返していった。



そして



「ゲンキ…そろそろ休憩しよう…。」
ダイチが提案した。
「そうだな…。」
休まずやりつづけ、太陽はもう空高くのぼっていた。しかもかなり暑い。
日本でぬくぬくと育ってきたゲンキ達には辛かった。

「倒れたら意味ねぇもんな。」
各々リュックをおろす。



中には、缶詰やらお菓子、水が含まれている。



「水水ョ!」
この暑さ。
かなり水がほしい。



「みんな、あまり飲むと、5日間持たないからな。しっかり考えて飲めよ。」
さすがダイチ。
冷静にみんなをまとめる。


「わーってるって!」



みんな、普通に食べる。
まだ地獄が待っているとは知らずに…。












「よし!出発すんぞ!」



しばらくの休憩後、また歩きだす。



「大丈夫さ。簡単に街につく。」
士気を高める。



「うし…。」
それからまた単調な作業が続いた。















そして
「よし…今日はもうここで泊まろう。」
泊まるって言っても、野宿に決まってるが。
地雷地帯の中で。

「もう夜か…。」


空は暗い。



「あと4日だな。」
「まぁね。」


みんな、食い物を食べた。

オイルランプをつけながら。








とにかく、周辺を安全にして、睡眠スペースを確保した。


この時、4人は気づいてなかった。
空に、4人をうつす小型カメラが飛んでいる事を。









「………ん…もう…朝か…。」
ダイチは目をさます。
「みんな起きろ。さっさと街にいくぞ。」
みんなを起こす。
「むぅ…わかったよ…」





そしてまた歩きだした。
先はまだ果てなく長い。
























「…ん…??なんだぁ??」
歩きはじめて数時間。
向こうに何か見えた。
縦に長いが…あれは??
ダイチが気付いた。


「ありゃ…竜巻だあぁ!」「なんだと!?」
「みんな!地面にうつ伏せになれ!地面にしがみつくんだ!」
みな、その体勢をとる

すぐに竜巻は来た。



「うわあああ…」


自分たちが竜巻に巻き込まれる


飛ばされそうになるのを我慢する。



しばらくすると、竜巻は去った。


「く…まさか、だったな…!」

「危険だな…。」
みんな無口になった。







それから、歩き続け、ついに5日目の朝をむかえた。

「今日…あるけば、街につく。がんばるぞ。」

みな、頬はこけ、なんともみすぼらしい。



食料もほとんどなく、水もわずかしかない。
気力だけが彼らを動かしていた。








夕方になった


「まだ…みてーだな…」
呟く。
みな、無言で歩く。











ついに夜になってしまった。
みんな、絶望の表情。


「街なんてないじゃねーか…!」
ゲンキは叫んだ。アリサは、必死に+思考をする
「き、きっとおじさんも、間違ったんだよ。意外と遠かった、みたいな…。」
それに、ダイチも便乗した

「そうだそうだ…。僕らの歩くのが遅かっただけかもな…。今日は休もう。」
「たく…」


「なぁー??ヒカルも…。」ヒカルの様子がおかしい。今までずっと黙っていたが…。

「ぅ、うぅん、なんでもない…やすもっか。」


腰をおろした。


「水…」
各々とりだすが、もうみんな、かなりわずかな量しかない。


その時。

「……あっ!」
ヒカルがペットボトルをおとした。
中身が少なく、軽いペットボトルはコロコロと転がる。
ヒカルはペットボトルを追いかける。
ぼーっとしていたのだろうか。


「ヒカル…!そんなにうごいちゃダメだ…!」
ヒカルをとめようとしたいが、自分の体力もピークなのでうごかない。「ペットボトル…」
ヒカルはペットボトルを取り戻すことだけに集中している…
ここが地雷地帯という事を忘れ…。


「ヒカ……ル…!」


次の瞬間、鼓膜の破れるような轟音とすさまじい光をみた。


しばらく目があけられなかった。

「やっちまった…か??」



その辺を見る。


ヒカルのものと思われる血肉が散乱している。


「ヒカル…!」
アリサは思わず駆け寄った。
「そんな…!」
アリサは泣きわめいた。
ダイチとゲンキは目を背けた。














「……よし…これでいいな…」
一晩たち、だいぶ落ち着いた彼らは、広いあつめれるだけ、血肉を集め、埋めた。
一部をリュックに入れ、ずっと一緒だという感じにもした。


「ヒカルのぶんも…がんばるんだ。必ず、街へ。」



その後、みな黙って歩きだした。
より慎重に。
生で地雷をみてしまったため緊張がます。
まさかあれほどとは。



必死にあるいた…。






しかし…




「うそだろ……」
夜、またしても街にはつけなかった。
「5日じゃなかったのかよ…!」
ゲンキが倒れた。
「ゲンキ!」
無理もないか。
今までずっと1人で地雷を処理し続けていたのだ。
精神的にも肉体的にもきつかったはず。


「大丈夫…??」
「いや…俺はもう無理みてーだ…」
はっせられたリタイアの言葉。


「ふざけんな!」
ダイチがゲンキの胸ぐらをつかんだ。
「ダイチ!やめて!」
「お前が死んだら誰が地雷を処理すんだよ…」


もうダイチはリーダーというよりワガママ、いや、この状況では仕方ないような精神になっていた。

「へへ…。」
ゲンキは目をとじた

息はしている。
寝ただけなようだ。



「ダイチ…こんな時こそ協力しなきゃ…!」
「うるせ」
ダイチまで横になった。



アリサは座りこみ、ぼーっとした。













どのくらいの時間がたったのだろうか。
ゲンキが起きた。
「ゲンキ…。」
ゲンキは、遠い方を見て、言った。
「なんだ…街あるじゃねぇか…なんでいかねーんだ??」
何を言っているんだ??
「ゲンキ…街なんてないよ??」
「なに言ってんだ。そこにあるじゃん。」
ゲンキは立ち上がった。「ない……から…」
「いくぞ!」
ゲンキは走りだした
「ダメだって…!」
アリサは止めようにも、体力が残ってなかった。


こんな地雷地帯の中、走ったら…
空腹と疲労のあまり、幻覚をみたのか…









轟く爆音
ついに、やっちまった。


アリサは呆然とした
「ゲンキ……」
ヒカルの時と同じように肉が散らばる。
2回目なので冷静に対処できた。


ヒカルの時と同じようにする。

そのまま、悲しみの中、疲労から眠りにおちた。















「……ん、」
何かに起こされた。
見れば、ダイチが地雷探知機でアリサをつついていたのだ。

「さっさと行くぞ。」
「ダイチが処理するの??」「当たり前だ。あいつは死んだんだ。お前が処理するか??」
「………………」


アリサは黙った。
こんなんで、この先も頑張れるのだろうか…。
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