ただの物語

艨ィ今宵、月が見えずとも←
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「あー、うっせーカス共だな…。」
小林雨竜は教室で本を読んでいた。
自習となった我がクラスではみなが騒いでいる。



そして昼の休み時間となった。雨竜は屋上へ。


屋上なら静かに本が読めるぜ…。


誰もいない…
なんたって、今日は雨だから、屋上にくるやつなんていないしな。




しかし雨竜には特別な力が備わっている。
雨に濡れない。







屋上で人間失格を読む。
いろいろと感銘をうける。






すると、後ろから声をかけられた。




「雨竜…。どうだ??クラスのやつら。」


「光成…か…」
光成も特別な力を持った1人。


「期待はずれだよ…また、な。すべてを分かりあえると思ったんだがな。本当に自分が恥ずかしいぜ…。」
そこでまた2人の人間が。

「そうみたいね。」


「弥生…梢…!」
こいつらは双子で、またしても特別な力を(略)




「雨竜…お前はまたクラス選びに失敗したんだ…。」


雨竜はフェンスに体重をのせる。


「うるせ。本当にこの世はひでーもんだよな…。」
「そうね…。だから、私達がいる。」

暫く雨がコンクリートにあたる音だけが響く。





「………あっ!」
光成が小さく叫ぶ。



「どうした??」
「…………空につば吐いたら自分にかかってしまった。」
一同がため息をもらす。


「当たり前だろ…。」
















************


4人は、5時間目をさぼり、コンピュータルームに来ていた。



「もう、この学校に用はないよね??」

梢はインターネットを起動する。


「えぇ。次はM県のY学校よ。すでに手続きは終えてる。」
弥生の言葉に雨竜は言う。


「相変わらずの仕事の早さで。」
「まぁね。雨竜と光成が5組、私が7、梢が1ってことにしたから。」「はいはい。」


そうこうしてる間に準備が整ったようだ。


「ほら…。」

ディスプレイ上には
[GoogleEARTH]が出てる。
地球が詳しく見れるものだ。



「じゃ、行くわね。」


クリックした。


瞬間。

目の前が真っ白になる。




これには慣れた。


いつもの事だ。












雨竜は母親と外に出た。
月を見るためだ。
しかし、厚い雲におおわれ、見えない。
雨竜は泣きじゃくった。













気付けば、部屋にいた。
また昔の夢を見た…。
あれで移動する時はいつも見るぜ…。
梢のGoogle検索でワープできる能力はやべぇってな。


雨竜は辺りを見回す。
他の3人はまだ起きてない。


テレビにソファー…など。至って普通の部屋。
これが今回の住み処か。



すると、弥生が起きた。


「弥生…。次は豪華な部屋にしろって言ったろ??」

いうと不機嫌そうな顔をする。


「いろいろと大変なのよ…。これだけ用意するのも苦労したんだから…」


「はいはい。」






そこに、残り2人も起きてきた。




「んー…良く寝た!快調快調♪」

光成は楽観的。




「まぁ、無事についたようね。」

梢は胸をなでおろす。


雨竜はカーテンを開けた。

「平和だな…。」


先ほどの地域までの雨とはうってかわり、こちらは快晴。




「あぁ…。でも、こんな場所にも゙ワイズ"は、いるってんだから驚きだよな。」

光成の言葉に、みなは黙る。

ワイズ…。
この世を腐らせてる組織…俺らの敵だ。
何より、母親をワイズにより殺された。
復讐の念でいっぱいだ。




こびりついた虚勢と見栄とが、ワイズを思い出す事を邪魔した。




「ぜってーにぶっつぶしてやるよ…。」






そういえば、あの時だったな…。




月が見えなかった、あの時。
母親が見せてくれた特別な能力…




泣き付いた僕に母親はささやいたんだ。


「雲の切れ間をまとうね。」



すると、雲に本当に切れ間ができ、月が見えたのだ。
今でこそ分かる。
あれは特殊な力だ。





「――――るか??聞いてるか??」


「…あ、わりぃ、聞いてなかった。」


「たく…」


思い出にふけっていたようだ。


「今回のワイズはなかなか強いらしいから。長期戦になりそうだ。強襲は明日の放課後からだ。」


「…分かった。」






4人はその日、思い思いに過ごした。



そして翌日。



4人は普通に登校。


「おはよ〜。」
「ちーす。」


みんな普通に挨拶する。
雨竜らにしてみれば初めてだが、相手達の記憶を変えている。



余裕。
慣れている。





そんな感じで放課後に。
4人はお約束となった屋上へ。






町を見た。
この学校は丘の上にあるから、見渡せるのだ。






「目指すなら荒野がいいよな…。」
「当たり前だ…。」
「この腐った環境を一度まっさらにする…。」
「そして、私たちが新しい世界をつくるのね…。」

夕陽がまぶしい。




「無垢な光がみたいな…」






4人はワイズのアジトへと向かう。












山奥に、その建物はあった。


かなり巨大。



今までのワイズとは違うのが明らかだ。




雨竜はいつもここで、イヤになる。



自分自身、その正体を自覚してしまうから。






アジトに乗り込む。


大量の戦闘員が襲いかかってくるが、4人の力で、一瞬で血の海。




こんなやつらくだらない…


雨竜は死体をふみつけながら行く。








その後、大量に人を殺すも、ボスが見つからない。




「いねぇなぁ…。」







雨竜がそれに答える。


「見えないものを見ようとすれば、瞼とじる、それだけでいい。」



雨竜は目をとじた。


すると不思議に、相手側の全位置がみえるのだ。



「…地下2階、3番目の部屋に隠し扉がある。その中だ。」













4人は、その扉をあけた。その中には、身を縮め、ふるえるボスの姿があった。



「な、何故ここが分かったぁぁ!?こここ、これがおまえらの力…!?ころさないでくれえ!!」



それを冷めた目でみる。



「お前がここにいないとしても…俺らには関係ねーんだよ…!」

「ひぃ!」


「今宵…月が見えずとも、な…!」












悲鳴が、建物にこだました…。

























「頼んだぞ…お前ら…!」「わーってるって。」
「やつらをとめれるのは、三吾…家安…千春、亜樹、お前達しかいないんだ…」






今ここに、4人の優秀なパーティが組まれた。

ワイズが用意した、特別なパーティ…!



「にしても…やつらもたった4人で世界を壊して回ってるって…すごいよな。」三吾がいう。

それに、ワイズの総局長も答える。
「あぁ。M県のワイズも、やられちまったらしい。」

「本当…!?結構大きいところだったのに…。」


4人の間に沈黙が流れる。


「大丈夫だ。俺らは、多分、やつらと互角に渡り合える力を持ってる。…世界を作りなおすなんて横暴、俺が許さねぇ…!」



総局長は言った。
「やつらは、なんらかの手段で、世界を飛びまわれる。だから、やつらが次にくる位置を把握しなければならない。」


4人はうなずく。




「そう…多分、次は、わしを狙いにくる。さっそく、本城にくるさ。M県のワイズを殺ったのも、これの伏線だ。」


「…はい。」

























「いや、はやぁ!今回も余裕でしたな♪」
光成が機嫌いい。

「えぇ。大きい組織だから…今回ばかしは多少てこずると思ったんですけど。圧勝ね。」





それを雨竜が締める。

「はいはい。勝利の余韻はそこまでにして。…次は、ワイズの総局長を殺る、いいね??」


それに反論するものはいなかった。
「あぁ。M県の力も、あんなもんだ。もう潰しちまおう。」



「…だな。」
母親を、やつらに殺されたのを思い出す。
母も、この世をキレイにするために働いていたのに…ワイズに…
雨竜は覚悟をきめた。















「はやくこいよ…!料理してやるよ…!」
家安は舌なめずりをする。

「まぁ待て待て…。必ず、くるッ!!」

















今ここに
【世界を破滅へと導く者VSワイズの希望】

のひぶたがきっておとされた!


やつらの戦いはまだ始まったばかりだ!












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