1/2ページ目 「ここか…。」 県立蛸地蔵高校の前に立つ一人の少年。 「ここで…世界、とる!」 「……はは、だよね〜。」クラスの皆ゎ話している。 「今日、転入生くるんだってな。」 「あぁ。楽しみだ。」 ガラガラ! 先生が入ってきた。 クラス中静まりかえる。 「今から新入りを発表する!仲良くしろよな!」 すると一人の男子が入ってキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!! 「俺の名は武蔵…。世界を獲りにきた。」 武蔵はあいている席を睨みつけると、そこに歩き、座った。 「…………………。」 「よし、じゃあ、今日も頑張れよ!」 先生は出ていった。 あまりの武蔵の愛憎の無さに、誰も話しかける者はいなかった。 しかし、隣の席のやつは話しかけた。 「は、はじめまして…。僕は城ヶ崎…。よろしくね。」 武蔵は一呼吸おいて答える。 「…………あぁ。」 放課後、城ヶ崎は部室にいた。 「でょお〜、その城ヶ崎ってやつさ…」 バァン! 扉が開かれた。 「なんっ…!」 城ヶ崎は目を疑った。 そこに武蔵がたっていたから。 「お前、この部活だったのか。」 武蔵が見下しながら言う。 「はい…っ。一応…。部長だよ。」 「お前みたいな貧弱野郎がビリヤードの強豪校部長とはな…。」 「…は??」 城ヶ崎はビリヤード部だった。でも… 「強豪校って…!?」 「ここは全国大会の常連の蛸地蔵高校だよな??」 「え??いや、蛸地蔵高校だけども強豪校じゃないよ??むしろ雑魚…。」 「はぁ??一体どういう事だ??」 「隣の…いか地蔵高校は、ビリヤードの強豪だよ。」 沈黙が流れる。 「俺は…たこといかを間違えたのか…。」 「多分…ね。武蔵くんがどれだけ強くて、強豪校に行きたかったのかは知らないけど、もうこの高校じゃ、無理だよ…。」「なんでだ??」 「僕達の世代ね、【キセキの世代】って呼ばれてるんだ。」 「キセキの世代…!」 この時、武蔵は思っていた。 君には無理…。 おそらく10年に1度の逸材が…全員揃っていて…君がいくら強かろうと自分たちをこえるのは無理だと…! そう言われているのだ…!燃えてくるぜ…! ここが強豪校ではない事を忘れている武蔵。 「僕達ね、10年に1度の雑魚が全員揃ってるんだ。」 ……は?? 「あまりにも弱い人が、偶然にも全員揃った…!キセキだよ…!」 「そんな…!」 武蔵は膝をついた。 「俺は…こんな高校に…」 黙りこくった…。 城ヶ崎は武蔵に言った。 「頼む武蔵…。俺達にビリヤードを教えてくれ…!イヤな意味でキセキの世代なんて言われたくねぇよ…!」 武蔵は顔をあげた。 「お前…それ本気で言ってんのか??」 「…あぁ。」 すると、武蔵は衝撃の一言を発した。 「俺、ビリヤード初心者ですけど??」 「…えええぇ!?なんかいかにも強い雰囲気じゃん!物語の趣旨としては、間違いで転入してきたビリヤードの達人が弱い部員を育て全国一にするって話じゃないの!?」 「んな訳ねーじゃん。俺はど素人!」 「じゃあ…なんで…いか地蔵高校に行こうとしたんだ??素人がいか地蔵で通じる訳ないよ…??」 「あぁ??やっぱビリヤードはじめる、はじめるなら、強いとこでやりてーじゃんか。」 武蔵は初めての笑みを見せた。 「いや…一つ問おう。なぜビリヤードをはじめようと思った??」 「あぁ??ビリヤードのゲームしたら楽しかったから。それだけだ。」 こいつ…バカか…?? 「時間の無駄だ!間違ったもんは仕方ない!詳しいルールを教えてくれ!」 武蔵は開きなおった。 「……いや、正直、俺たちも詳しいルールなど知らない…。遊び感覚だしな…。」 「なに…!?」 すると、部員の1人が声をだした。 「俺達がやってるのは、ポケットビリヤードじゃないか??多分。」 「あぁ…そう…。」 黙りこくる。 「なぁ武蔵。ゲームではどんなルールだった??」 「あぁ…なんか球を順番についてって…9番目の球を落とした人が勝ちだった。」 「ふーん…。じゃ、それでいくか…。」 「キャロムビリヤードとかあるみたい。まぁ関係ないか。」 「あぁ。今はポケットに集中だ。」 一段落ついた所で、城ヶ崎は言った。 「…じゃ、自己紹介しますかぁ。」 「そうだな…。」先ほど、キャロムどうたら言ったやつだ。 「俺は神田。副部長だ。よろしくな。」 見た目的には、なかなかのつわものみたい。 でも、10年に1度の逸材なのだ…。弱い逸材…。 神田から時計回りに自己紹介がはじまる。城ヶ崎と神田を除き、あと2人いる。 「僕は飯田…!あんま調子のると殺すよ…!?」 なんだこいつ…。 ロン毛で目が隠れているし、なんかおぞましい空気を秘めている気がする。 「俺は三滝だ!ま、仲良くやろーぜ!」 こいつは普通みたいだな…。 「よし!俺だな。俺は武蔵…。見た目はかなりの強豪だけど、何だかんだでこの中では一番の素人だ!よろしく!」 「よし!」 城ヶ崎が手を叩いた。 「今日はこれで部活終了!帰ろう!」 「はーい。」 みんな片付けをしだす。 「おいおい…。もう終わりか??時間はまだあるぞ??」 武蔵は言った。 「あぁ??気楽にやってんだよ…。」 練習してない…そりゃ強くならんわな。 「…わかったよ!」 翌日の部活 「今日こそはやんだろーな??」 「当然だ。そうだ武蔵。お前、とりあえず一発うってみな。」 城ヶ崎はキュー(球をつくやつ。)を渡した。 「ん…。」 武蔵は球を定めて、ついた! 「なんだぁッ…!?」 部員は目を疑った。 球が…激しく動いている! ついた球は固まりの球達にあたり、めちゃくちゃに動く。 「ふぅ〜…。どうだ??」 そこで飯田は答える。 「パワーが強ければ良いって訳じゃないよ…。白の球落ちたじゃん…。」 「白の球ぁ??」 「うん。一番最初についた球。それ、落としたらダメなんだよ…。」 武蔵はため息をついた。 「本格的なルール知らねーしさ。仕方ないやろ??だからさ、教えてください!」 みんな、うつむいた。 「いや…俺らも遊びでしてるから…ちょっと…」 「武蔵がやってたゲームのルールでいこうぜ。」 「いいだろう…。」 武蔵は語りだした。 「俺がやってたのは、1〜9までの球、そして、白球の10を使う。9を落とせば、勝ちなんだが、いきなり9を白球でつく事はできない…。あ、白球が、手球だから。1から順々に落とし、やっと9が落とせるようになる。」 「なるほどな…。」 みんな、うなずく。 「9を落とせる方法な、間接的に落ちれば、べつにいいんだよ!だから、1をついたら、1が9にあたって、9がおちた!でも勝ちなんだ。」 「おぉ…!」 感嘆がもれる。 「ま、練習すっぞ!キセキの世代じゃなくしてやろうぜ!」 「おぉ!」 数ヶ月後。 部室に座る部員達。 「俺たち…強くなったのかな…。」 「さぁ…。」 そこに、扉を開く者あり。 「城ヶ崎…。どうだった??」 みな、懇願の目を城ヶ崎に向ける。 「決まったよ…。いか地蔵高校との練習試合ッ!」 「いよぉし!ついにか!ぶっつぶそーぜ!」「俺達に…倒せるのかな??」 そこには、一冊の本が開いていた。 内容は… 『再び全国へ!いか地蔵高校!』 いか地蔵高校の特集だった。 武蔵は、本をふみつけた。 「いいんだよ…!ここで俺らが勝って、調子のってんのを黙らせようぜ!」 「ふん…よく言うぜ…。」「やつらは…全国の常連さんだぞ??」 「いいって。とにかく殺ろう!」 全員が、円陣をくんだ。 「やつらをぜってーぶっつぶす!」 「おー!」 「GO!蛸高GO!」 果たして、蛸はいかに勝てるのか…!? 強さに天地の差があるけどけちらせ蛸高! [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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