ただの物語

艨ィ○○太郎の消失←
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だいぶ間が空いてしまったため、話を忘れている人もいるだろう。

べ、別に更新が面倒で先延ばしにしてたとかじゃないんだからっ!
勘違いしないでよね!///

兎に角、ここで軽く復習しておくとしよう。

俺は“世界”の《異変》に気付いた。
そして、“世界”の変革を行った者を倒す為──灼眼を持てし仲間を探すことになった。

まぁ、八割くらい嘘だけど。

とりあえずテニスコートに向かった俺は一人の人物と出会った。
そいつは、まるで『王子様《プリンス》』と呼ぶのがふさわしいような男だった──。
「まだまだだね。」
そいつは俺をみるなり言った。

「あぁ??なにがだ??」

「キミのそのオーラ…だよ。」


「はぁ、そう。どうでもいいから、とにかく牙城くん知らない??」

「あぁ、彼なら朝に退部したよ。」

「たい…ぶ…!?」

衝撃がはしった。
牙城くんがテニス部だと知っていたからここにきたのに…


それに朝――――――。
おかしな事が起きはじめた時間と重なる。


なにか関連あるのだろうか…??
「そ、そうですか……。それから何処に行ったかとか聞いてませんか?」
俺は多少狼狽しつつ王子(彼の名前を知らないので印象から勝手にそう呼ばせてもらう)に聞いた。
「さぁね。悪いけど聞いてないなぁ」
王子は少し考え、答えた。「そうですか……。ありがとうございました」
とにかく、今は牙城くんに会うことが先決だ。
俺は王子に礼を言ってテニスコートをあとにしようとしたのだが、そうはいかなかった。
何故か?
彼に呼びとめられたからだ。
「──でも、たぶん彼が向かっただろう場所はわかる。君に教えてあげてもいいよ。ただし、条件がある」
王子は多少含みを持った言い方をした。
「条件って?」
「テニスの試合をしよう。そして、君が僕に勝つことができたら教えてあげるよ。まぁそんなことは万が一にも有り得ないけれどね」
王子は自信に満ち溢れた顔で言い切った。
「ふ……いいでしょう。面白いじゃあないですか。“有り得ないなんてこと有り得ない”そのことを教えてあげますよ!」
──こうして、俺は王子とテニスの試合をする事となった。

―――――そういえばその日は地球をアイスピックでかちわりたいくらい寒かったのを覚えている。


数分後、王子はかちこちに凍っていた。
こちらの必殺技、『アイスサーブ』が決まったのだ。空気中の冷気とボールの回転摩擦が化学反応を起こし、王子をこおらせたのだ。

「あ〜あ、これじゃなんにも聞けないや。」




なので、とりあえず王子を暖房の効いた室内につれていく事にする。

溶けるのをまつのだ…!
そして、暖房の効いた室内に運ばれた王子は段々と氷が溶けていき、氷はなくなっていた。
しかし、時、既に遅しとはまさにこのことだったのだ。
暖房なんかでチンタラやっていたのが原因で王子は死んでしまていた……!
考えてみれば当たり前のことだ。
なぜ救急車を呼ばなかったのか。
そしてなぜあまりの恐ろしさに封印していたはずの『アイスサーブ』を使ってしまったのか。

とにかく、今はこの死体をどうにかすることだ……。
誰かに見つかるとやばい……!

『この世に完全犯罪はないんです、どこかに綻びがあります。』
みたいな事をドラマ『相棒』で言ってたな…


そんな無駄な考えをしつつ死体を見つめる。
こりゃもう変な世界だのなんだの言ってる場合じゃない。
人やっちまった!




すると近くの公衆電話(学校に備えつけてある)が音をたてた。


「……あ??」
なんかテレホンカードが出ている。
それを手にとり、みる。

「ぴしゃ…??れん??」

そのカードには『PSYREN』とかかれていた。
「なんだこのカード……?まぁいい!いまはそんなことたいした問題じゃない!とにかくこの死体を……」

PU-PU-PU-

無機質な電話の音が再びこの空間に響く。

「いったいなんなんだよこの電話……。誰もいないのに……気持ち悪いな……」

PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-PU-

電話の音は鳴り止むことをしらない。
ただ、自分に「電話に出ろ」そう告げている気がした。

気味が悪いので無視しようとも思ったがこの電話の音はなかなかの大音量だ。
誰かが音を聞きつけ、駆けつけたりしたら死体が見つかってしまう可能性がある。

それだけは避けたい……。

そう思った俺は―――電話の受話器を取った。

【どうも♪世界はつ・な・が・る・サイレン入国管理センターです!】



電話にでると、いきなりそう言われた。


あぁ…??ふざけてんのかこの電話…!

切ろうとした時、電話からこう言われた。




【死体を隠したくてウズウズしている、はいならば1、いいえならば3を押してください。】



―――――――!?
こいつ、俺の状況が解ってやがんのか…!?
いや!

これは誰かに見られているんだ!


そう思い、辺りを見回したが、誰もいなかった――。「い……いえすだっ!」
俺は躊躇いながらも“1”のボタンを押した。
【……おっけー。りょーかい♪】
電話口の相手はテストで百点をとった時のように浮かれた声で言う。

そうだ、死体は―――?
そう思い死体を振り返った俺が見たものは―――にわかには信じがたいものだった。
まずは己の目を疑った。
そして周りを確認した。
なにも変わっていない。
変わっていることはただひとつだけ。
“死体がなくなっている”―――!

まるでそこには最初から死体など存在しなかった―――そう錯覚させるように、忽然と
―――消えていたのだ。



「ど…どちくしょう!こんな訳のわからない事だらけの世界たえらんないよ!」


校庭に飛び出した。



「な…んだよ…!これ!」



そこにはビルほどの高さがあろうか、巨大な、碧い人の形をした“何か”がひっそりと佇んでいた。


ちゅどーん。


“何か”が学校ぶっ壊した。

そういや俺実はポニーテール萌えなんだよねー。

そしてポニーテール萌えの俺には何故か突然超能力が!

「ポニーテイル・クラッシュ!」

“何か”を倒したぞ!
レベルは変わらなかった!

ついでに「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜!」

王子復活!

「いやーサーセンしたwwww」
「いやいやwwwwちょwwwおまwwww」

そこには俺と王子の笑顔があった―――。

〜エピローグ〜

牙城君はその後ふつーに見つかりました。
お腹が痛かったそうです。

ジ・エンドォっ!

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