ただの物語

艨ィモンスターズハンターズ←
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「あと少しだ…!」次のフロアに行けばラスボスのディアボロス戦だ。木田哲也は最後に主人公の装備、そしてアイテムを確認する。「よし…。ぬかりねーな。」こんなゲーム、俺がクリアしてやる。噂を俺の手で潰してやるよ。哲也は意気込み、進む。入った瞬間、他フロアとの道が塞がれた。飽くまで逃げは許されない、という事か。同時に、ラスボスらしい音楽が流れだし、気持ちをたかぶらせる。そして空からディアボロスが舞い降りてきた。「殺す…!」3日3晩、ずっとやってきたゲームに終止符をうつ時だ。 ディアボロスには、瞬間移動という技があり、使われると簡単に避けられるが、ゲームの設定上そんなに使ってこない。ディアボロスは予想外にも、遅かった。太刀があたるあたる。意外と簡単に殺れそうだ。本当にこのゲームはクリアできないのか…? しばらくすると、ディアボロスは体を引きずりだした。死にそうな合図だ。更に攻撃を与える。「次でトドメだな。」太刀を構える。クリアしたら皆に言いふらそう。あんな噂デマだと。「てりゃあー!」哲也は思わず声にだしていた。しかし、ディアボロスは瞬間移動を使った。「ち…。」哲也はまた攻撃。しかし、また瞬間移動。「え?」攻撃。瞬間移動。攻撃。瞬間移動。攻撃が全くあたらなくなったのだ。「嘘だろ…!」冷や汗がながれる。ついには、主人公の体力も、あと1撃で死ぬ所まできた。ディアボロスの、ひっかくが当たった。主人公は、死んだ。「くそが…!」哲也はコントローラをテレビになげつけた。その時、テレビからまばゆい光が出たかと思うと、哲也を包み込んだ―――――――――。








「しゃあ!」これで20連勝だ。この俺、安西タカは、地域のローカルゲームセンターで最近導入された、最新の格闘ゲームをやっていた。しかも、20連勝。100円で勝ち続ければいいだけだから簡単だ。相手の台には、順番を待つゲーマー達が長蛇の列を作っている。無論、俺の台もそうだ。そいつらから、はやく負けろ、という心の声が聞こえてくる。だが俺はそんなもんに負けない。確実に相手をたおす。その時だ。「安西さん!ちょっと!」誰かから声をかけられた。一瞬、戸惑ったが、その声の主はわかった。後輩の曲田昇平だ。俺は気にせず、バトルを続けた。「安西さんってば!」くそ、うるせーな…。集中力がきれた時、俺は負けた。「だー!くそ!」俺は席をたった。後ろに並んでいたやつらの顔が心なしかほくそえんでいるように見える。この雑魚どもが…!「お前のせいだからな!」「す、すみません…。」「何のようだ。」「あの…。来て欲しいところが。」「わかったよ。いく、いくから、ファミレスの無料券な。」「くそが…!」まぁ、そんなこんなで、曲田についていく。行った先は、病院。「誰か入院してんのか?」「えぇ、ちょっと。」曲田は慣れたあしつきで、歩いていく。しばらく行った先には、木田哲也、の文字が。「誰だ?」「友人だよ。」哲也は、眠っている。静かに。それだけだ。「は?なんなの?これ。」「こいつ…。もう1週間も眠ったままなんすょ…。」曲田はいう。「(´_ゝ`)」「…。安西さん、【モンスターズハンターズ】っつうゲーム知ってますか?」「あぁ…。なんか、クソゲーって噂の?」「そ。それに関する噂、知ってる?」「なんだ?」「モンスターズハンターズは、絶対に全クリできないようになってるんですって。」それを聞いたタカは思わず吹いた。「ありえねーって!そんなのゲームじゃねーよ!」「なんでも、最後の一撃を与えようとしたら、攻撃が当たらなくなるんだって。」「まじか。」「…。そのゲームを、哲也はやってたんです。意識を失う直前に。」「だから?」「モンスターズハンターズと、この眠りは何か関係があるんじゃないかなって。哲也は、GAMEOVERって文字がでてるとこで倒れてたんですよ。」「あ、はははははははひははへ!非現実的だろ!」「いやいや…。僕がゲーム、試してみます。タカさん…もしもの時は頼むね。」「…馬鹿ばかしいや。帰る。」タカは病院を出た。曲田が哲也と同じ状況になるのはそれから5日後の事だった。









電話。相手は曲田の妹。曲田と違い頭がいい。面識はあった。「何?」「いや…。兄が倒れてしまって…。」冷や汗が流れる。「わかった…。すぐ病院にいく。」携帯を見たタカはもうひとつの事に気づく。早朝に曲田からメールがきていた。【いまからラスボスたおします。最終確認ですが…頼みますよ。】「…くそが!」タカは足早に病院に向かった…。




曲田は哲也と全く同じだった。曲田妹もいる。「おい…。家に行っていいか…?」「家…?何故…?」「ちょっと、忘れものがな。」「わかりました。私も行きます。」かくして、曲田家へ―――――――――「忘れものって?」「…。」無言で曲田の部屋へ。タカはプレステ2をみつけると、あけた。「あったあった…。」中にはモンスターズハンターズが入っている。そこらへんにあったFINAL FANTASY ]のパッケージの中にしまうと、立った。「忘れものって…、ゲームですか?」曲田妹は怪訝な顔をしている。「う、うん。まぁね。」またまた足早に自分の家へ。埃をかぶったプレステ2を取り出し、セット。さっそくゲーム開始した。簡単にあらすじをいうと、こうだ。

かつての平和な大地はどこへ行ったのか…。今は突如現れたモンスターによって人間は支配されつつあった。モンスターを束ねるのはモンスター王、ディアボロス。ディアボロスをたおせば、全てがおわる。ディアボロスをたおすため、主人公は旅立つのであった――――――!




みたいな感じ。まぁ、ありきたりRPG。主人公の名前は【カイト】名前を決められているのが、感情移入できない。最初、村長からだらだらと話をきいて、くそ弱い武器と防具をもらい、村人Aから「武器や防具は持っているだけじゃ意味がないぞ!ちゃんと装備しないとな!」というお約束のセリフを聞き、ついに冒険開始。どうやら最初は魔法使いトールを仲間にしなければならないようだ。トールは近くの森で修行してるらしい。だが、タカはあせらない。村近辺の敵を狩りまくり、ハンターズレベルをアップさせる。数時間、レベルアップに集中。軽くそこらへんのやつは狩れるようになった。よし、森にいくぞ。―――――トールは木に向かってファイアをくりだしていた。このまま話かけなければ永遠にファイアをつかう事だろう。タカは諦め、話かけた。「カイトさんですね!私はトールです!国王の命令であなたを護衛する事になりました!」…国王の命令ならもとから城にいろ、と思ったが、それではゲームが成り立たない。仲間にしたと思ったら、なんかボス戦が始まった。まぁ、仲間にしたあとのお約束か。相手は木に顔がついたやつ。推測では、トールの魔法をうまくつかい、戦うのだろう。レベルアップをしていた分、雑魚と同じようにたたかえた。余裕〜。…………それから、タカは順調にゲームを進め、ついにラスボスのステージまできた。入口で、仲間が石にされた。あくまでタイマンかよ!装備も上等なものだし、回復薬も抜かりない。勝てる。――――――――――――。「くそが…!」タカはあせった。攻撃があたらなくなった。「こ、こんな事って…!」タカの手は自然に電源ボタンに伸びていた。そして、消していた。「ぜはーっ…!まじかよ…!」タカはとりあえず、体をほぐしに外へ。その時、携帯がなった。「おおたくか…。」おおたくというのは大野卓志というやつの呼び方。ゲームセンターで知り合ったやつだが…。あまり会いたくない。まぁ、電話にでる。「お〜タカ?ここ3日きてないねー。雑魚が調子のってるよぉ。潰しにこない?」「あいにく、そんな気分じゃなくてね。」「そうかいそうかい。なら、食事にでもいこーよ。」「お前の奢りならな。」「わ、わかったわかったよぅ。なら…。」用件を聞いた後、タカは電話をきる。「飯代うくぜ。」待ち合わせ場所にむかった―――――。とあるレストラン。中にあいつはいた。「きたかぁ。タカ。」「…うん。」適当になんか頼む。「でさぁ。おおたく。モンスターズハンターズってゲーム知ってる?」きくと、おおたくは知った顔をした。「あぁ〜…。全国の一部にしか出回ってない、超マイナーゲームだねぇ。それがどうかしたの?」そんなすごいゲームだったのか!?「いや…。なんでもねー。」その後、しばらく雑談して店を出た。「そーだ。タカ。映画いこーや。」映画ぁ?お前なんかといってられっか。と思ったが、ゲームの鬱憤もたまっていたのでいい、と返事をした。「あ、忘れ物。待ってて。」おおたくは、戻っていった。たく…。何を忘れたんだよ…。ん…。忘れ物…。…。まさか!?ひとつの事を考えた俺は走って家に帰った。途中、何度も電話があったが、無視した。家にかえり、モンハンをつける。NEWGAMEからはじめる。タカは思った。ボスが倒せないのはきっと、取り忘れたアイテムがあるからだ。そのアイテムをつかわないと、とどめがさせないようになってるんだ。ゲームをはじめると、全てを調べだした。怪しいものはもちろん、一歩歩くたび、地面をしらべもした。が、しかし。なにもないまままたラスボスへ。「まじか…。」タカはコントローラーをなげた――――――――。それから、紆余曲折あり、タカはゲーム会社につとめる事に。そこで、タカはそこのMackeyという人物が、モンハンを作った人という事を知った。「すごい偶然があるもんやのぉ。」タカはMackeyに詰め寄った。「あのゲームはなんや?クリアでけへんわ。」すると、Mackeyは当然のように言った。「あー、多分、俺の息子の怨念だわ。カイトって名前は息子の名前さ。植物人間になって死んだ。ゲームをプレイしたやつら、そんな感じだろ?」「うん。」「息子の怨念だわぁ。そりゃ。間違いない。ラスボスたおさないと、そいつら、めぇさまさないよ…。」Mackeyはニヤリッと笑った。「でも…倒せないんだ!どうやって!」「倒せない、かぁ。じゃ、これやれ。」Mackeyは一枚の紙をよこした。「これは…!」ゲーマーの間では最大のタブー。裏技。隠しコマンドによって様々な効果が現れる。「そいつをタイトルで入力しろ。そしてNEWGAME。最強装備な上、レベルMAX。体力∞。さらにラスボスから。」Mackeyは歩いていく。「息子を…成仏させてくれ…!」Mackeyは泣いた。「わかったよ!」タカは仕事やめて、家に帰った。「えぇっと、→→↓←↑↑↓→←↑↓→↓←↑↓RRLLスタート、っと!」すると、ぴろり〜ん、という音が。「しゃ!」ゲーム開始。主人公は、最強とされる、魔人の虐剣NEO+10、神の衣、天人のブーツ、七神獣の盾、かまいたちの兜、そしてアクセサリに、癒しの鈴、霊力の箱を装備した、まさに、最強の主人公だった。「かてる!」挑む。ついに、あと1撃に。もちろん、あたらなくなる。が、しかし、こちらも死なない。心なしか、ディアボロスが焦っている気がする。そして、ついに。

「あたった…!」ディアボロスはたおれた。エンディングが流れたが、その時の事はよく覚えていない。





エピローグ


2人意識を失ったが、1人は目をさました。が、曲田は結局、一生目をさます事はなかった。曲田は多分、ほんとに何かの病気で、偶然にもゲームをプレイした時に発病したのだろう。
タカはというと、自分の体験を元にゲームを作った。絶対にクリアできないゲームをクリアしようとする少年のゲーム。これが大ヒットし、タカは一生遊んでくらしたとさ。
めでたし
めでたし













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