2014年9月14日(日)。 【変えようのない事実なら、君が覆せばいい】 父親と、ある町に越してきた小学3年生のA子。 彼女は母親を病気で亡くしたばかりで、傷心の身。 ひとつ嬉しいことがあった。借りた家に、立派な勉強机があり、A子のものに。 前の住人が置いていったらしい。引き出しを開けてみると、 きれいな未使用の日記帳が入っていた。まだ友だちもおらず寂しいA子は、 友だちに話しかけるように、母親の思い出や学校のことをつづる。 するとある日、何とレス(?)があった。 A子の書いた続きに、やさしい女性の文字で、励ましの手紙が書かれていたのだ。 文章の主は、年上のお姉さんのようだった。お姉さんはA子に暖かく語りかけ、 いろいろな相談に乗ってくれるようになる。勉強なども解りやすく教えてくれる。 元気づけられるA子。仕事で朝と夜しかA子に会えない父親も、 明るくなっていくA子を見て、わけも知らず喜ぶ。 だが次第に、A子はお姉さんと一緒に暮らしたいと思うようになる。 お母さんのように家にいてくれて、話ができたらどんなに良いだろう。 A子は、日記帳でその思いを伝えようとする。 「お姉さんは誰? お姉さんに会いたい。直接お話がしたい。一緒に暮らしたい。」 しばらく返答がなく、心配するA子。 だがとうとう、ある住所が書き込まれた。次の休日に来るようにとのこと。 喜ぶA子だが、その時、なにかねばっこい視線を感じて振り向く。 すると窓の外に、長い黒髪の、美しい若い女性の顔があった。 だがそれはすぐに消えた。A子は住所をメモすると、次の休日、朝早くから出かけた。 夕方遅くなってもA子は戻らない。父親はようやく異変に気づいた。 A子の部屋で日記帳を見つけた父親は、その異様な事態に驚く。 大家を問いただすと、問題の勉強机は、前に住んでいた家族の娘のものだった。 美人で頭もよく、人柄もよい娘だった。だが突然の病気で死んでしまったという。 両親は、思い出すとつらいので、娘の愛用していた机を置いていった。 娘は、元気になったら日記帳を使うつもりだったのだろう。想いが残っていたのだ。 書かれていた住所に、タクシーを飛ばす父親。そこは墓地であった。 必死で、死んだ娘の墓を探し当てる父親。そのとき、かすかにA子の声が。 「お父さん……助けて…助けて……苦しい……」 「A子!A子!」 墓石に叫び続ける父親。だがその声は、次第に聞こえなくなっていった。 おしまい お姉さん、良い人だと思ってたのに、寂しかったんだろうか。 それにしても、A子は何も悪いことしてないぢゃん! 大好きなお姉さんと異世界へ、というのはアリだと思うけど、 最後苦しい思いをして逝っちゃうなんて……子ども心に後味悪かった。 9/14^13:20 [WRITEセ] [更新通知] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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