DiAяу

2021年3月1日(月)。
【『スーパーマン』最新作、主人公が黒人に】
「鳥だ!」「飛行機だ!」「いや、黒いスーパーマンだ!」

 そう叫びたくなる映画のプロジェクトが、現在ハリウッドで進行している。ワーナー・ブラザースとDCが製作するリブート版『スーパーマン』で、主人公は黒人になる予定なのだ。

■ハリウッドが目指す「脱・白人男性至上主義」

 実は、「黒人のスーパーマン」はふたつの意味で優れたアイデアだ。ひとつは、今、最も重視される「ダイバーシティ(多様性)」にかなっていること。ポリコレと言われてしまえばそうかもしれない。

 だが、ハリウッドのメジャースタジオによるアクション超大作は、「ヒーローは白人男性」というイメージがどっぷり定着している上、多額の予算をつぎこむため、スタジオがリスクを恐れ、多様化を持ち込むのが他のジャンルより遅れていた。

 そんな中、2017年に公開された女性が主人公の『ワンダーウーマン』と、翌2018年に黒人が主人公の『ブラックパンサー』が大ヒット。観客は白人男性以外のスーパーヒーローを喜んで受け入れるのだと証明されたのだ。

 その結果にスタジオは安心した一方で、ますます意識して白人男性以外のヒーローを生まなければというプレッシャーも感じているのである。

 ふたつめは、ストーリーやキャラクターを新鮮にするうえで、シンプルな手段であること。おなじみの設定も、主人公の性別や人種が変わるだけで新鮮に見えるもの。

 あえて設定を大胆に変える試みに、スーパーマンは特にふさわしいキャラクターだ。クリストファー・リーヴがスーパーマンを演じていた時代からすでに40年。


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