グールー（Guru 本名：キース・エドワード・イーラム 1961年7月27日生）［アメリカ・ラッパー］
マサチューセッツ州ボストン郊外のロクスベリー出身。父は判事で、母はボストンの公立学校の図書館の管理人の一人だった。キースはデダムのノーブル・アンド・グリーノー・スクールを卒業した後、アトランタのモアハウス大学で、経営管理学を学んで卒業した。そのあと、マンハッタンのニューヨーク州立ファッション工科大学に通ったが、今度はラッパーを目指すために中退した。その頃、短期間だが社会奉仕に参加したことがある。
1987年にパートナーのDJプレミアと共にヒップホップデュオ「ギャング・スター」を結成。DJプレミアは有名になるべくレコード会社のWild Pitchへデモテープを送ったが、このデモテープを偶然聴いたグールーが、この無名の男の才能に驚き、電話をかけニューヨークに呼び寄せ、ギャング・スターの正式なメンバーとして採用したのがきっかけだった。
1994年のアルバム『Hard to Earn』を筆頭に数々の傑作をリリース。1998年3月にリリースされたアルバム『Moment of Truth』は最も評価が高く、ギャング・スターのキャリア史上最高の売り上げを記録している。個人名義でも多数のジャズ、ソウルアーティストと共演した『Jazzmatazz』シリーズを発表した。
2003年以降はギャング・スターとしての活動を停止、ビジネスパートナーのソラーと共に7 Gland Recordsを立ち上げて活動していた。
2009年頃から癌による病状と戦っていたが、2010年2月28日に心停止し、昏睡状態になり、2010年4月19日に死亡した。
グールーは生前、入院していた病院で別れの手紙を綴っている。
「俺、グールーは、ファンや友人、世界中の愛する人々に向けて、この手紙を書いている。俺は癌と長きに渡って闘ってきたが、病に負けてしまった。1年以上前から、この病に苦しんできた。医療的な選択肢は全て使い尽くしてしまった。虐待を受けたり、障害を持っている世界中の子供たちのために行ってきた自分のチャリティ活動は、イーチ・ワン・カウンツという非営利団体に託したいと思う。さらに、俺の命を奪ったこの酷い病の治療を可能にするための教育や研究も支援したい。今は泣きながらこの手紙を書いている。だが、涙は悲しみのせいではなく、どれだけ素晴らしい人生だったか、そして、どれだけ素晴らしい人々との出会いを楽しむことができたのかという喜びによるものなのだ。」
2010年4月19日死去(享年48)
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