チャン&エン・ブンカー兄弟



チャン&エン・ブンカー兄弟(Chang and Eng Bunker 1811年5月11日生)
 [タイ・結合双生児]


 向かって左が兄のチャン、右が弟のエン。 2人は胸部と腹部の中間付近で結合していた。結合部がある程度伸縮し、正面での結合でありながら写真のように横に並ぶこともできた。そのため側面結合と誤解されることもある。この結合部に肝臓が存在、2人が唯一共有していた部分であった。結合部に肝臓があることが問題となったのか、当時の医療では分離手術は難しいとされ、2人は生涯結合したままであった(現在ならば分離は容易である)。結合双生児の異称シャム双生児の語源となったことでも有名な兄弟である。

 父は中国人の漁師、母は中国人とマレー人のハーフであった。このため、地元タイでは中国人という認識であったらしい。タイにいた当時、彼らにはまだ姓がなかった。1829年にイギリス人に発見されて引き取られる。その後、サーカスの見世物として欧米を巡業した。2人がサーカスの見世物として巡業していた時に「The Siamese Twins」(シャム人の双子、シャムとは現在のタイ)と名乗ったのが「シャム双生児」という言葉が生まれた最初であり、以後結合双生児を指して普遍的にこの言葉が使われるようになった。

 1839年に2人はサーカスを辞めてノースカロライナ州マウントエアリーに定住、アメリカの市民権を取り、「ブンカー」の姓を名乗った。そして1843年にそれぞれ普通の女性(姉妹)と結婚、チャンは11名、エンは10名の子を設けた。二人は同地でプランテーションを経営した。

 1874年1月17日に兄のチャンが気管支炎で亡くなると、約2〜3時間の差で弟のエンも亡くなった。62歳は現在でも結合双生児としてはかなりの長寿である。

 1874年1月17日死去(享年62)


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